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北アルプス 蝶ヶ岳~常念岳

日程:2013年5月2日(木)~5日(日)
メンバー:LY、T
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コース:
5月2日(木)三股登山口車中泊
5月3日(金)三股登山口~蝶ヶ岳ヒュッテ(テント泊)
5月4日(土)蝶ヶ岳ヒュッテ~蝶ヶ岳山頂(2677m)~常念岳山頂(2857m)~常念小屋(テント泊)
5月5日(日)常念小屋~前常念岳~三股登山口


今シーズン雪山の締め。雪山初縦走として北アルプス蝶ヶ岳・常念岳の縦走2泊3日の計画にエントリー。三股から蝶・常念を巡り再び三股に戻ってくるルート。常念から三股へ下りるルートは難易度がやや高めでまた情報も少なくあまり通られていない感じ。通常はヒエ平に下りるルートが一般的な模様。ヒエ平へ下りた場合はタクシーで三股まで戻る必要がある。我々はそちらはエスケープとして選択肢に残しておき、天気・体調などの条件が良ければ三股へ直接下りることとした。

5月2日。20:15に錦糸町駅に集合しT号にて出発。GW後半が開始する夜のせいか、渋滞するほどではないが道路は交通量が多く制限速度まで行かない。途中1回休憩を挟み1:00過ぎ、登山口である三股の駐車場に無事到着。手前の道の駅などでテント泊あるいは車中泊することも考えたが、駐車場の台数を心配し、三股まで入る。今回2名だけなのでこの日はここで車中泊にて就寝。T号は車中泊未経験。後部座席を倒すと我々2人十分な長さだった段差がちょっと大きい。なんとかものを敷いたりで調整し1:30に就寝。途中Tはうまく寝られず起きて頭と足の向きを入れ替え、なんとか眠りにつく。ちなみに三股駐車場はトイレ・水場あり。

5月3日。4:30起床。雪が少し降ったようで車の上に薄く積もっていた。厳冬期ほどではないが少し寒く感じる。朝食をそそくさと済ませ6:15出発。荷物は重い。これを担いで3日間行動しないといけない。登山口の標高は1280m。雪は今のところなし。ゆっくり歩き始める。林道終着点まで少し歩くと指導員が待ち構えており計画書のチェックをしていた。常念=三股のルートの状況について訪ねるとやはり「もちろん行くのは自由だがおすすめしない」とのこと。やはりヒエ平に下りようか、というアイディアも出るが、状況次第、ということとし判断はこの時点では保留。そこから少し行くと分岐。2日後にここに戻ってくるはず、と会話しながら通過。1時間ほど登ると少しずつ残雪がちらほら。陽も上がり天気が良くなり快晴に。暑い。初めての残雪期の登山だがやはり暑い。そしてしだいに急登に。だいぶ道に雪が残ってくる。雪が出てくると楽しくなる。8:50まめうち平に到着。ここらへんで道は完全に残雪に覆われる。ここからはしばらく緩やかな登りが続く。広々としており視界が効かないと迷いそう。しばらく行くと斜度がきつくなり、そこからアイゼン装着。途中一カ所フィックスロープの張られたトラバーズが出てくる。念のため一人ずつ渡り慎重に通過。12時頃に樹林帯を抜ける。すばらしい天気と視界。睡眠不足気味でかなりしんどいが景色を見ると疲れが吹っ飛ぶ。これを見に来たんだ。最後の力を振り絞って最後の急登を登り切る。13:00頃、無事蝶ヶ岳ヒュッテの天泊場に到着。登り切ると槍ヶ岳の展望がすばらしい。テント場はところどころ地面が出ており雪は少なめな様子。この日の行動時間は7時間。コースタイムのだいたい1.3倍で来た計算。予定通りではあるが早めに到着し、寝不足気味もあってかテントを張ったあとちょこっと横になる。が、これがたぶん良くなかった。標高は2650m。眠ると呼吸が浅くなってしまう。この高度はまだ体がなれていない。起きるとYさんが体調不良に。自分も少し頭が痛くなる。完全に高山病の症状。時間があるのでテントの周りにブロックを積むことに。テントはもともとブロックができていたところに張ったのでテントの高さの半分くらいまではすでに壁ができていたが全体を覆うように高く積み上げる。体を動かしたせいか少し調子が良くなる。がんばりすぎて腰も痛くなったが。午後になり少し風も出てくる。しだいに時折突風に。ブロックを高く積み上げて17:00頃から食事の支度。21:00時に就寝。寒くなく快適に眠ることができた。

5月4日。4:00起床。食欲があまりない。朝食をなんとか済ませ、撤収作業。そう縦走だと毎朝(といっても2回だけだが)テントをたたまないと行けない。昨日張り縄を張った石が凍り付いていてなかなかとれない。深く埋めすぎた。雪が締まるのでこんなに埋める必要はなかった。掘り出すのに時間を浪費。トイレも行列しておりなんやかんやで時間を取ってしまう。6:50にようやく出発。蝶ヶ岳のピークを踏んでいないので荷物を置き空荷で頂上へ。6:55。蝶ヶ岳2677m。記念撮影。7:00にテント場に戻り常念岳に向けて出発。体調は自分はまぁまぁ。Yさんも悪くはない感じ。この日は何度も登下山を繰り返すハードな一日になるはず。途中雷鳥に遭遇しつつまずは8:00に蝶槍に到着。天気はこの日も快晴。風もない。団体が来ていたが軽装で上がってきているようだ。蝶ヶ岳が目的だと蝶槍まできてピストンが定番らしい。ついたーと叫んでいたがそうなのか。まだまだ先は長いのになんて思ってしまっていた。その後も特に特筆すべきことはなくひたすら下りて登って下りて登る。稜線は幅広く、特に危険箇所はない。常念への最後の登りは多少岩が多く難易度が高めか。常念岳の前の小ピークがつらい。雪も消えたりで歩きづらい。思わずあれが常念だっけ?小ピークが手前にあったよね?という会話をする。遠くからは見えていた常念岳だが近くにくると手前のピークに隠れて見えない。小ピークで休憩し呼吸を整え最後の登りを頑張る。12時を過ぎると天気が崩れてきてときおり雪が舞う。風も少し強め。やはり午後は天気が崩れやすいのか。12:40に常念岳2857m山頂に到着。頂上を満喫した後、常念小屋へ向かう。頂上を過ぎるとすぐ下に明日行く前常念方面との分岐があり良く観察。天候が良ければ明日問題なさそう、という結論に。で、あとは今日は下りだけ。常念小屋はピークから200m下る。明日これまた登るんだよ?うへーというような会話しつつひたすら下る。天気は崩れることなく視界も戻る。ずっと小屋とテント場が見えているがなかなかつかない。雪も消え歩きづらい。途中でアイゼンを脱ぐ。見えていてもつかないというのは気分的にかなりいやな感じ。14:00無事常念小屋に到着。テント場は半分以上が雪なし。我々は雪のあるところにスペースを見つけ幕営。今日も時間があるのでブロックを積む。今日は何もないところにテントを張ったのでゼロから。だいぶなれてきたのかきれいなブロックを切り出せるようになってなかなか立派な壁ができる。明日は渋滞がすごそうなのでなるべく早めに下りたいということで行動を1時間早めることに。16:00にはブロック積みを切り上げて夕食に。20:00に就寝。

5月5日。この日は3時に起床。なるべく早く出たい。ということでガス同時2台使用で朝食&準備のスピードを上げ5:00に撤収完了出発。やればできる。この日も快晴無風。ゆっくり昨日下った道を登り6:40に分岐に。前常念岳への道はうっすらとトレースが残っているものの今日はまだだれも通っていない様子。今日はあとはひたすら下るだけ。左右両側が切れ立った比較的細い稜線を慎重に歩く。すばらしい展望。一部トラバーズ気味の箇所があり緊張したがそれ以外は難しい箇所なし。展望を楽しみつつ7:15前常念岳に到着。ここから雪が少なくなり岩稜帯に。難しくなる。アイゼンを引っかけそうで怖い。というか軽く引っかける程度は何度もやる。かなりの斜度で難しい。ルートファインディグもところどころ悩む。岩にあるマーキングを探しながら慎重に下る。下には樹林帯の開始点が目に入り、人が休憩しているのを見つける。緊張しながら下り8:45に樹林帯まで下り一安心。しかしここからがまた長かった。しばらく行くと急坂に。樹林帯で雪が残っておりルートファインディングが難しい。下りで親指の付け根に常に体重がかかり足が痛くなる。荷物が重い。しだいに雪がきえ、普通の登山道に変わる。アイゼンを脱いでだいぶ楽になる。ひたすら黙々と下り11:00に迂回路との分岐、そして11:17、2日前に通った分岐に。最後の林道歩きが長く感じる。まだかまだかと思いながら歩き11:30無事駐車場へ到着。12時前に戻ることができた。

帰りはほりでーゆ~四季の郷という温泉により、そして中央道をひたすら東京方面へ。帰りは食事も取らず一回休憩を挟んだだけでひたすら走り続ける。早めのせいか小仏トンネル前で渋滞30キロとたいしたことない。おそらく1時間遅かったら2時間遅くなったはず。食事を取っていたらさらに2時間おそくなったんじゃないか。なんてことを考えつつ19:00に錦糸町に戻ってきて解散。天候に恵まれた3日間。初の雪山縦走を無事終えました。リーダのYさん、ありがとうございました&お疲れ様でした。
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