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レベルアップ企画第2弾「ハイキングのためのロープワークとセルフレスキュー



日程:2014年5月17日(土)
メンバー:33名
講師:渡邊 輝男 先生
場所:大倉高原山の家周辺
天候:快晴

本年度から始まったレベルアップ企画。第二弾としてプロの外部講師をお迎えしての「ハイキングのためのロープワークとセルフレスキュー」が行われました。講師は日本山岳協会遭難対策常任委員である渡邊輝男先生です。当日は9:00に丹沢の登山口のひとつである大倉バス停に集合です。私(TM)は早めの7:50の渋沢駅発のバスで向かいましたが朝早いのにぎゅうぎゅう詰め。バスは増便が大量に出ていました。この日は快晴となり絶好の登山日和になったので人が多いのも頷けます。山に登りたい気持ちを抑えて今日は丸1日講習です。1名ほど足りていないですが集合時間の9:00になりにまずは大倉バス停で講師の紹介と挨拶、そして全体での参加者の自己紹介が行われ、次に3つの班に分かれて講習場所である大倉高原山の家まで移動開始です。10:00頃目的に到着し、さっそく講習スタートです。

ところで本報告では細かく書いていますと一冊本が書けてしまいますのでそうはせず、主に講習内容の確認&復習のためのキーワードをピックアップしています。どんな内容だったか、参加者の方は実際に手元にスリング、カラビナ、ロープを用意して思い出しながら読んでみてください。

まずはハイキングを前提としたロープワークを学ぶ意義の説明から始まりました。出てきたキーワードとして「リスクコントロール」そして「クライミング(岩登り)との違い」でしょうか。次に今日の講習内容で想定しているシチュエーションの説明に移ります。悪場・登山道が崩壊した時に安心して通過するための方法。確保が必要な場合の方法。懸垂下降が必要になった場面。そしてツェルトの説明がありました。次に道具の説明に移ります。リーダ・メンバーが持つべきもの。カラビナの種類やスリングについての基本的な説明がありました。最後にロープの説明です。ここまでは座学的な講習です。

11:00頃からいよいよ実習に移ります。まずは簡易ハーネスの作り方から。次にロープの扱い方。2本のロープの結束法。オーバーハンドノット(止め結び)の説明。そしてロープ結束時にはかならず3つの事項を確認するように、と言われました。ちゃんとみなさん頭に残ってますでしょうか?次に確保の方法。まずはクローブヒッチ。つぎにムンターヒッチ、これで人の確保および自分が懸垂下降できるようになります。次は支点(アンカー)の作り方。立ち木とスリングを利用して確保のための支点をつくります。支点をつくる方法でそのまま固定ロープを張ることができます。そして悪場に固定ロープを張ったと見なして通過方法の説明をします。中間支点を作る場合とその通過方法の説明もありました。次に傾斜している場合として摩擦を利用したフリクションノットの説明です。ここでは2つ覚えてください、といわれました。一つはバッチマン、もう一つは中折れオートブロックです。ハイキングのロープワークでフリクションノットに求められること。これはなぜフリクションノットとしてより有名なプルージックノットを使わないのかという質問に対する回答と絡めて理由を説明していました。スリングの素材に対する解説もありました。ダイニーマ製スリングのメリットデメリット。ひととおり説明を受けてから各班に分かれてここまでを実習です。実習がおわった班から昼休み。ご飯をとり、しばし休憩です。

13:40頃から再開。つぎは確保の実習です。まずはロープに止め結びでコブをつくりちょっとした補助手段を用意する方法。そしてより積極的に補助手段を提供するためのインラインフィギュアエイトノットでの縄梯子の作り方。ムンターヒッチで確保する際の手さばき。体重差がある場合のより安全な方法として確保の際に自動的にロックする方法。これは同じカラビナが2枚ある場合のガーダという方法と、より高度な方法として違うサイズのカラビナでも有効なビエンテが紹介されました。これも説明を受けてから班に分かれて実習です。ムンターヒッチで確保する際のバックアップ方法についても説明があり、こちらも練習。ムンターヒッチの注意点、制動する側のロープの位置が重要です。

時間が経つのが早くここまでの実習がおわった時点でもう15:00です。最後にツェルトの張り方。まずロープの張り方です。固定ロープの張り方とは少し違う張り方が紹介されました。片側はクローブヒッチとツーハーフヒッチで固定、もう片側はカラビナ2枚で動滑車を作り張り込む方法です。ここにツェルトを細引きを使って張ります。その際ハーフヒッチ2個で自在と同じ役目が作れます、とのこと。次にブルーシートでの代用方法、そしてエマージェンシーシートの使い方。ツェルト張りは時間がなくなってしまったので参加者はロープの張り方だけ練習しました。最後に安全登山とリスク管理についてのお話があり15:30となり講習修了です。

来た道を下山し、大倉バス停に戻り、バスに乗り渋沢駅まで戻ります。ここでチーフリーダのTEさんから簡単な挨拶。一旦解散となり懇親会参加者は会場となる「いろは食堂」まで移動。講師の渡邊先生との乾杯が遅くなるちょっとした事件もありましたが懇親会は大いに盛り上がり19:30に終了となりました。企画してくださったチーフリーダTEさん、幹事のFさん・OGさんありがとうございました。せっかく習っても使わなければすぐに忘れてしまいます。時々復習していつでも安全登山ができるように、とっさのときに使えるようにしていおきたいところです。参加者の皆様お疲れ様でした。
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