日程:2014年8月8日(金)~2014年8月12日(火)、予備日8月13日(水)〔実際は、8月11日(月)に撤退〕

メンバー:T(L)、E、M
コース:8月8日(金)…椹島ロッジ登山小屋泊
8月9日(土)…6:00登山小屋出発 6:09千枚岳登山口 6:18吊り橋 7:23送電線鉄塔 7:35岩頭見晴し 7:59林道横断1回目 8:49
林道横断2回目 9:51清水平 10:59蕨段 11:24見晴台 12:42駒鳥池 13:30標高2500m地点 13:33千枚小屋着 すぐにテント場に移動しテ
ント設営 テント泊
8月10日(日)…2:30起床〔3:30出発の予定だったが、風雨激しく停滞決定〕 8:30テント撤収 9:20千枚小屋より下山開始
10:28見晴台 11:54林道横断 12:57岩頭見晴し 13:12送電線鉄塔 13:49吊り橋 13:58千枚岳登山口 14:05椹島ロッジ着 〔畑薙ダムか
ら椹島までの道が土砂崩れのため通行不能〕椹島ロッジ泊
8月11日(月)16:00東海フォレストの送迎バスで椹島を出発(脱出) 18:34畑薙ダム夏期臨時駐車場到着
出かける前から、台風のことは気になっていた。しかし、こんなにまで影響を受けてしまうとは、思いもしなかった。
【8月8日(金)】
朝8時に新宿駅のスバルビル前に集合し、一抹の不安を抱きながら、T号で一路、畑薙ダムの臨時駐車場に向かう。午後2時前には到着す
る。
臨時駐車場のバス乗り場前には、登山相談所の小さな小屋があって、その前にテントが張ってあり、中におばさんが座っていて、登山届
けを受付けていた。そのおばさんが、暇なせいなのかお茶を出してくれた。
駐車場には、10台ぐらいしか車が停まっていない。バスの出発は2時半なのに、我々の他には誰もいない。すると、駐車している車の持
ち主は、すべて下山者かもしれない。みんな、台風で山行を中止したに違いない。暗い気持になってくる。
天気は快晴とまでは行かないが、悪くはない。台風も四国から北へ直進し、日本海に抜けるみたいだし、これから天気は、ますます良く
なって行くに違いない。T予測は、南アルプス南部の山域は台風の影響はないというものであった。
ヤマテンの予測は、もっと悪かったはずだが、ここは携帯が繋がらず、最新情報を見ることができない。椹島も携帯が繋がるのは、一番
繋がらないソフトバンクだけで、他は全く繋がらない。ここら辺りにいる限り、携帯やスマートフォンから情報を得ることは出来ないとい
うことだ。
2時半に、東海フォレストの送迎バスで、椹島に向けて出発した。乗客は、案の定、我々三人だけの貸切り状態、途中、運転手がいろい
ろと説明してくれる。
3時半に椹島ロッジに着いた。ちょうど1時間、でこぼこ道をマイクロバスに揺られて来たことになる。
椹島ロッジの受付で、登山小屋の宿泊を申し込む。1人4,500円なり。誰も泊まっていないだろうと思っていたが、他に18人の宿泊客がい
るとのこと。20人ほどの定員だから、大賑わいだ。訳が分からないまま、登山小屋に行ってみると、何と高校の登山部の生徒と、引率の顧
問の先生2人が宿泊していた。
うるさくて眠れないのではないかと心配だったが、それは杞憂であった。
女子部員5名ほど、男子部員が10名ほどの、この登山部は、随分と大人しくて統制が取れていた。顧問の1人が、静かにさせますからと
言っていたとおり、部屋の中では、部員同士ほとんど会話をしないという従順さで、今時の高校生としては、非常にしっかりした高校生た
ちだなと感心した次第。
顧問の話によると、本当は荒川小屋を出て三伏峠小屋に泊まるはずが、部員の1人が高山病になりヘリで搬送されたので、椹島に降りる
ことになったということであった。
椹島ロッジの風呂には、4時から8時まで入ることができるということであったが、入山前日なので入らなかった。
この夜は、自炊場でEさん担当のカレーライスを食した。他には、節制して缶ビール大を一缶のみ。夜空には、満月に近い月が掛かってい
た。消灯時間の9時頃まで話し込み、その後、登山小屋に帰り、寝についた。
歳のせいで、小用のため、何度も起きなければならなくなった。歳を取って、良いことは一つもありゃしない。
【8月9日(土)】
翌朝は、4時半起床、Eさん用意の棒ラーメンの朝食を済ませて、6時に千枚小屋を目指して出発した。ともかくも、千枚小屋まで行き、
天候状態を見るという判断。その後の行動は、千枚小屋で考えることにした。
順調に高度を上げて行く。椹島が1100m、千枚小屋は2600mにある。高度差は、ほぼ1500mになる。登山道は緩やかだが、思った以上の高度
差で、それなりの時間がかかってしまう。それに樹林帯の中を登って行くので、ずっと薄暗く、気持が晴れない。
天気は、曇り空で、時々、日が差したりして、何となく天候の回復を期待させてくれたりする。リーダーは、この後、ずっと好天に恵ま
れるかもしれないようなことをのたまう。
どこら辺りで、ザックを重く感じ始めたのだろう。清水平を過ぎてからの小休止の時だから、蕨段の辺りだったかもしれない。このまま
だとバテてしまうと勝手に考えて、リーダーのTさんに食材を持ってくれるように頼んだ。食材2キロをTさんが、アルファ米と小物をEさん
が、余分に担ぐことになってしまった。
今日の夕食の食当は私なので、ポトフを作るのに生野菜を持って来すぎたようだ。メンバーにも、食材を持って来すぎだと言われる。山
に登った初日1日だけの食当だから、大丈夫だと考え違いをしていた。体力が、どんどん落ちて来ている。もう、20キロを担いで山に登れな
いのではないだろうか。
その後は、暗澹たる気持で、山道を登って行った。頭を巡るのは、明日からのコースのことで、全く自信がなくなってくる。自分1人で
、引き返したほうが迷惑が掛からなくて良いのではないか。1人、コースを短縮するしかないなと、そんなことばかり考えながら登って行
った。
2キロ強軽くなったおかげで、体力は徐々に回復して来た。
見晴台は、登山道から30mほど脇に入ったところにある。ここから荒川三山、赤石岳がよく見えるということだが、稜線は雲に隠れて見る
ことができない。千枚岳の頂上が、一瞬、見えただけだ。
登山道の脇に、時々、木馬道(キンマミチ)跡が現れる。木馬道って何だと、みんな不思議がって、それぞれ勝手な想像を披露する。馬を
使って木材を運んだのではないか。木馬(モクバ)を使ったのではないか。それじゃ、トロイの木馬になってしまう等々。結局、よく分から
ないまま登って行くと、上の方に解説の板が立っていて、それによると、明治の末、切り出した木材を乗せた板橇(木馬)を人夫たちが、
押すなり引っ張るなりして運搬した道だったようだ。人夫たちは、随分と過酷な労働に従事していたと想像される。
13時30分過ぎに、千枚小屋に到着した。登山時間は、休憩を入れて7時間30分ほどになる。到着の前から、時々、雨粒が落ちて来ていた
ので、受付を済ますと、すぐにテン場でテントの設営に掛かった。
千枚小屋のテン場は、小屋から100mほど離れていて、多少、下に降りるから、疲れていると登り返すのが辛く感じられる。トイレは、小
屋の傍にしかないから、トイレまで行くには、いつもこの道を往復しなければならない。トイレは、とても綺麗に管理されていて、トイレ
ットペーパーも豊富に用意されていた。遠いのだけが、唯一の欠点である。
テントの設営が終了したら、雨が降り出した。小屋の食堂を借りて、夕飯を作るまでの時間、のんびりと過ごす。Eさんは缶ビール、私は
生ビール、Tさんは缶コーラ。但し、缶ビールも生ビールも800円もする。下では、500円だのに、少し高すぎるのではないか。荷物運搬用の
ケーブルだってあるのに、だ。缶コーラは400円。
明日からの行動について、みなに相談する。私は、コースを短縮して行くことを了解してもらう。最後は、椹島で合流。もちろん、天候
が回復しなければ意味をなさない。
小屋の食堂から外を見ても、山並みは全く見えない。富士山と笊ヶ岳が見えているはずなのだがなあ……。
ここ千枚小屋は、ドコモが通じる。ただ、今日は天候が今一つなので、電波の状態にムラがある。
テントに戻り、16時過ぎから夕飯を作る。今日の夕飯は、ポトフ。多過ぎた食材の半分を使い、メンバーには美味しく食べてもらうこと
ができたと思う。
やっと、携帯で、ヤマテンの天気予報を確認することができた。それによると、明日10日は、全ての時間帯で、風雨、風速20m以上という
予報が出ている。特に、荒川岳の頂上の12時の風速は30mとなっていた。
これでは、稜線は歩くことができない。
雨も、本降りになってくる。
夕食後は、何もすることがないので、明日に備えて、早々にシュラフの中に潜り込んだ。
明日の行動予定。2時半起床。天候が、土砂降りの雨と強風でなければ、3時半に出発して、ともかく稜線まで登ってみる、ということ
にした。
【8月10日(日)】
夜は、一晩中、雨と風の音がテントを取り囲んでいた。激しい雨が、テントに叩き付けられることもあったが、テントは堅牢で、安心し
て寝ていることができた。モンベルのステラリッジは優秀だ。このテン場は、樹林の中にあるので、風はほとんど吹き付けて来ない。それ
もありがたかった。
2時半に起きてみると、外は強風と土砂降りの状態であった。隣りで目覚めたTさんと行動不能、停滞を確認して、再び、シュラフに潜り
込んだ。
次に目が覚めたのは、何時頃だったか。テントの外は、もう明るくなっていた。シュラフの中、メンバー3人で、これからの行動につい
て相談する。このテン場で、今日、1日停滞し、明日、コースを短縮して行動する。もしくは、椹島に引き返す。
ヤマテンの天気予報の11日(月)の予報も、霧で風力は18mから15mとなっており、余り天気は回復しない予測になっている。
今日、1日停滞しても、明日も上に登ることは出来ない。2日は停滞できない。それなら、今日、椹島に引き返した方が良いのではない
か。
Tさんは、少し、やる気が失せているようなことを言うし、Eさんは、狭いテントの中にいるとパニックを起こしそうになると言う。私は
、昨日バテているから、引き返すのにやぶさかではない。
というわけで、少し、雨の収まった8時過ぎにテントを撤収して、9時20分頃、千枚小屋を後にし、椹島に向かい撤退を開始した。
昨日、別行動で椹島に入ったIさんから、Tさんに無線で交信が入った。
我々は、千枚小屋を出て、椹島に戻ることを伝える。Tさんは、この天気では、無理をしないよう伝え、1時間毎の定時連絡をすることに
する。
雨は、小降りになったり、また、強く降ったりで、一定しない。でも、昨夜ほどの降り方ではない。時に、日が差しているかと思われる
ような時もある。青空が見えて、これから天気が回復しそうな印象を持つ時もある。
Tさんは、濡れたテント一式を担いでいるので、随分と重そうだ。来る時よりも、重量があるようだと言っていた。でも、頑張ってくれて
いる。
見晴台に10時28分着。
Iさんより定時連絡。赤石小屋を目指して出発したとのこと。みんな心配したが、自己責任だから仕方がない。
蕨段、清水平と下ってくる。登ってくる時とは大違いで、登山道には雨で水が流れて行く。途中、木の根っこに足を置き、したたかに右
の臀部を打ち付けた。清水平で、小休止。不思議なことに、こんな雨なのに、水場の水は、来る時と同じ水量であった。
好転するかと思われた天気は、全く回復の兆しを見せなくなり、樹林帯の中でも、地形の関係なのか、時に猛烈な風が吹き付けてくるよ
うになった。
11時54分、林道横断地点到着。
この頃になると、雨は、どんどん勢いを増してくる。
滝のような雨が、空から落ちて来て、もう古くなったゴアの雨具の中はびしょ濡れなのが、よく分かる。椹島に着いたら、風呂に入って
着替えをしよう。いや、まず、ビールを飲んでしまえ。そうすれば、アルコールで体も温まるだろう。そうだ、ビールだ。ビールだ。そん
なことを考えながら、下って行った。
12時57分、岩頭見晴し。送電線鉄塔下は13時11分。吊り橋に13時49分。
大井川は、白い濁流になって流れて行く。
千枚岳登山口に戻って来たのは、14時近くであった。そこから、10分ほど歩いて椹島ロッジに辿り着いた。計算してみると、下りは4時
間30分ぐらいで帰ってくることができたことになる。
体は、びしょ濡れ。乾燥室に雨具と手袋、スパツを干した後、ロッジの受付をする。テントもびしょ濡れなので、今日はロッジに泊まる
ことにする。ガラガラのロッジ。台風のせいで、泊まり客などほとんどいない。
あの高校生たちは、昨日のうちに帰ったのだろう。登山小屋に泊まる人も、ごく少数だ。
缶ビールの自動販売機も、まだ、動いている。この時、ビールを買っておけば良かったが、後の祭りとなってしまった。
まずは、部屋に落ち着き、濡れた衣服を乾いた服に着替えて、洗面所に行きタオルを絞っている時だった。洗面所の蛍光灯が、突然消え
てしまった。廊下の電気は点いているので、大したこととは思わなかったが、部屋に帰ってくると部屋の電気も消えている。
ロッジの従業員の話だと、畑薙ダムまでの道で土砂崩れがあり、バスの運転手が閉じ込められたらしい。その上、送電線も土砂崩れで切
断されて電気も止まっているとのこと。復旧はいつになるかわからないという。
ええ! ひょっとして、風呂も入れないのでは……という不安も、残念なことに的中してしまった。自動販売機も停止してしまったので
、ビールも買うことができない。こんなことって、ありなのか?!
気を取り直して、18時半頃から、自炊室で夕飯の準備をする。今夜の食当は、Tさん。トマトペースト味のパスタ料理である。私の持参し
た生野菜が、まだ、半分ほど残っていたので、それもコッヘルに加えて煮込む。とても美味しいパスタ料理を味わうことになった。
ビールがどうしても欲しいので、ロッジの中を探し歩き、どうにか缶ビール3本と缶チューハイ1本を手に入れることが出来た。
風呂はなくてもいいか……。
Eさんの持って来たウイスキーは、どの時点で飲んだのでしたかね? すっかり忘れております。
【8月11日(月)】
朝は、なんとなく小雨が降っていたが、時間が経つに連れて天気は回復して行き、晴れ間が見えるようになって来た。
時々、従業員がやって来て状況を伝えてくれる。道路も、天気も回復の見通しは立たないとのこと。バスの運転手は、助けられたとのこ
とであった。土砂にでも埋まったのかと思っていたが、土砂崩れと土砂崩れの中間の道路にバスが閉じ込められて、そこから出られなくな
ったということで、運転手の命に別状はなかった。ホッとした次第である。
今日も、ここに停滞しなければならないのか。何もすることなく、時間を持て余して、時が過ぎて行く。
Tさんが、テントを洗うというので、皆んなで手伝った。自炊場の横で水をかけて泥を流して行く。流し終ったテントを、タオルで拭いて
水気を取り、それをテント場のベンチの傍に持って行き、平に広げて干してみる。
日光と木々を渡ってくる風が、今日は気持がよい。これでは、良く乾かないというので、ポールを差しテントを立ち上げると、驚くほど
に早く乾いて行った。
そんなふうにして、何かに集中していられる時間は、滅多にないもので、その後は、各々、近くを散歩したり、ロッジに備え付けられた
漫画や雑誌を眺めたりして、時間を、まさしく、潰していた。
Iさんが、明日、赤石岳から下りてくるので、明日になったら、Iさんを待つかどうかという話が出た。私は、待たずに帰ろうと返答した
。我々は、一座もピークを踏めず、ずっと停滞したままで、体から気持まで全て腐ってしまっている状態だ。それなのに、彼女は赤石岳に
登ることができて、達成感に溢れて帰ってくるに違いない。ギャップが大き過ぎて、会うのが辛いという理由であった。メンバーもみんな
納得で、Iさんと会わずに帰ることに決めていた。
そんな状態で、部屋でたむろしていると、何とIさんが、突然、現れたではないか。今日、赤石小屋を出発し、赤石岳に登り、大急ぎで、
我々に合流するべく駆け下りて来たというのだ。我々に会うことができた喜び方が、半端なものではなかったので、先ほど、頭で考えてい
た「会うのが辛い」という感情など消し飛んでしまっていた。
赤石岳もガスと雨の中で、見晴しなど何もなかったようだし、今度の天候で腐っていたのは、Iさんも同じだったのだ。それに、この風雨
の中の1人だけの行動は、ずいぶんと寂しかったに違いない。
午後になって、ロッジにいる登山客にメロンのアイスクリームが振る舞われた。登山客の数が、午前中よりかなり増えている。テン場に
も、テントがかなりの数張られ始めている。アイスクリームはとっても美味しかったが、このアイスクリームは、電気もないのに、どうや
って保存されていたのか、もしくは、どこから運び込まれたのかが分からない。
従業員の1人が、1時半頃の時点で、後3時間ほどで道路は復旧する予定だと伝えて来たそうだ。それなら、今日中に椹島を出ることが
できるかもしれない。ところが、別の従業員は、今日は復旧は無理だから、もう一泊するしかないと言う。今日復旧するとしても、夜にな
ると言う従業員もいたりする。その場合は、どちらも停滞をしつづけるしかないことになる。
すっかり退屈していたが、今日の椹島からの脱出は無理だと覚悟を決めた時だった。従業員の1人がやって来て、これからバスを出すこ
とになったから、急いでロビーに集ってくれと伝えて来た。
地獄で仏とはこのことである。ずっと嫌な奴だと思っていた従業員も、仏のように慈しみ深く感じられた。
15時50分にロビーに集合。
この期に及んで、椹島ロッジの玄関前で、4人揃った写真を、バスの運転手さんに写してもらった。その写真が、最初に掲載してあるも
のだ。皆んな、何と喜びに満ちあふれた表情をしていることか!
16時に、東海フォレストの送迎バスは、我々4名と運転手と補助者の合計6名だけを乗せて、畑薙ダムの臨時駐車場に向けて出発した。
出発して直ぐに、何だか、話が違うことに気づいた。道路にそれなりの大きさの石と木の枝などか落ちていて、そのままでは車が通れず
、運転手と補助者がバスから降りて、取り除く作業をし始めたのだ。
こんなことが、何度もあって、なかなか道がはかどらない。
運転手と補助者の話だと、道は完全には開通していないようだというのだ。連絡の不備で、開通したと勘違いしているので、ひょっとし
たら戻らなければならないことになるかもしれないと言う。
畑薙ダムの臨時駐車場には、50人からの登山者がバスの到着を待っているという。朝から歩いて、椹島までやって来た人も100人ほどにな
るという運転手の話だ。まあ、運転手は良く喋る男で、どこまで本当のことか、にわかには信じられない部分もあるが……。100人は大げさ
だろう。
1時間ほど来たところで、土砂が全く取り除かれていない箇所が現れた。重機が来ないと取り除くことができないという。待つこと1時間
20分。やっと重機が、下から登って来た。ぐいぐいと力強く土砂を取り除いて行く。
畑薙の臨時駐車場に到着したのは、18時30分過ぎであった。普段は、臨時駐車場と椹島間は1時間だが、それを2時間半かけて戻って来
た。でも、歩けば5時間だから、文句は言えない。
見ると、本当に50人ほどの登山客が、バス停に並んでいた。後から来るバスを含めて、これから3台のバスで、50人を乗せて、暗くなっ
たあの道を椹島まで戻って行くのは、ずいぶんと厳しいなと感じざるを得なかった。
その後は、T号に乗り、ずっとTさんの運転で、調布駅前まで乗せてもらった。本当に感謝である。調布駅に着いたのは、夜の11時過ぎで
あった。家に着いたのは、12時過ぎで、寝たのは3時頃だったかもしれない。
今回は、本当に貴重な経験をしたと思う。
ピークを1座も踏めず、帰ることも出来ず、ただ、暇を持て余して、気持の萎えたままの状態でいること。気持が腐ったような状態にな
ること。
そんな状態になっても、精神を安定させて、焦らずに行動すること。そんなことを考えさせられた山行であった。
南アルプスには、また行かなければ、収まりがつかないだろう。
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Re: 南アルプス南部/荒川岳・赤石岳・聖岳
=番外編= 南ア別隊 赤石岳 訓練?&無線山行
【日程】
2014/8/9(土)~8/11(月)
【メンバー】
I(単独)
【行程】
8/9(土):曇り(夕方から雨)
自宅5:20発―(電車)-9:02着 静岡駅9:50発―(バス:しづてつジャストライン南アルプス登山線/3100円)-13:00着 畑薙ダム 臨時
駐車場 14:30発―(東海フォレスト 送迎バス)-15:30着 椹島 山小屋泊(素泊まり/4500円)
8/10(日):雨のち大雨
椹島 9:26発~(大倉尾根)~13:30着 赤石小屋 泊(素泊まり/5600円)
8/11(月):雨のち曇り
赤石小屋 8:24発~赤石岳山頂10:45~赤石避難小屋(10:55-11:30)~赤石小屋(12:50-13:07)~椹島15:00 玉田組合流 16:00過ぎ発ー
(東海フォレスト送迎バス 途中土砂崩れで足止め)19:00前 臨時駐車場―(玉田号便乗)-調布駅 23:20頃 解散
≪自分視点のながーい報告になるのであしからず・・・。≫
今回、Tさん企画の荒川三山~赤石~聖縦走に参加したかったが、Tさんのスケジュール通りには休めず、合流パターンで参加できないか7月
前半に相談していた。日程を調整してもらい、8/8の毎日アルペン号が取れれば、朝、頑張って歩いて椹島~千枚小屋間で追いつき合流して
、そこからはいっしょに行動できるかもという感じまでなったが、すでに毎日アルペン号は満席。そうなると静岡経由電車バスで行かなけ
ればならず、移動で一日完全かかってしまうため、1日はどうしても遅れ、荒川三山はあきらめ赤石~聖だけになってしまう模様。私はど
うせ行くなら3座全部まわりたかったし、一番興味があったのは荒川三山だったので、それならば今回はあきらめて別の場所に行こうかなな
んて思っていたところ、ひょんなことから7月三連休に別で沢登りでこっち方面に行くことになり、ついでに荒川三山もまわれてしまった。
それならば赤石~聖でもいいかなと思い直し、再調整してT組は荒川三山~赤石~聖コースだが、私は別隊で赤石~聖コース、百間洞合流で
山行を企画してみることにした。
※当初のスケジュールは下記の通り
<T組>
8/8移動~椹島泊、8/9椹島~千枚小屋テン場泊、8/10千枚小屋~荒川三山~赤石岳~百間洞テン場合流(泊)
<I>
8/9移動~椹島泊、8/10椹島~大倉尾根経由~赤石岳~百間洞テン場合流(泊)
<百間洞合流後>
8/11百間洞~聖岳~聖平小屋テン場(泊)、8/12聖平~椹島~帰宅
しかしながら、行く一週間前から天気予報をチェックし始めたが、台風11号が発生し、どうやら週末に直撃の状況である(涙)
日程を再度ずらすことも考えたが、この時点ではもう遅く不可能、どうしようかなと思っていたが、Tさんはとても強気の様子。台風の進路
はおそらく少し西の方を行くと思うので、暴風圏は逸れ、そんなには影響がないと考えでT組は決行になった。そんなに影響がないのについ
ては、うっそ~ん・・・と思ったが、私もせっかくの4連休とったのに中止にするのももったいないし、転進も考えたが、私は車がないし、
あの毎日アルペン号の満車状況を考えるといい場所はいけなさそう・・・。まあ台風の日が停滞でも、日、月は天気よさそうなので、赤石
または聖だけでもいいかなと思い、とりあえず行くだけ行ってみることした。
それにしても、一番当たってほしくない、2日目が台風直撃だったりして。この日の私のCTは約12時間、普通だって大変なのに、おそらくT
組合流は難しいかなとほとんどあきらめも入っていたのだが、それでもやっぱり行ってみようかなと思ったもう一つの理由、それは無線で
ある。
実は私、去年山スキーの為に無線の免許をとり、無線機を購入。今シーズンから山スキーで数回使用したが、初め大丈夫だったけど、私の
方は送受信できるけど、相手方は受信できない(私の声が聞き取れない)症状になってしまった。どうやら私の無線機の方がおかしいらし
く一度リセットをかけ、無線に詳しいTさんに集会で無線機をみてもらい大丈夫そうとのことだが、実際距離が遠くなった時に大丈夫かどう
かわからない。また今まで私は1km圏内くらいでしか使用したことがなく、はたして無線はどこまで届くのか試してみたかった。Tさんは無
線詳しいし、これはいいチャンスである。
そんなことで、事前に周波数、交信時間帯を決め、私の方も決行することにした。
8/9(土):
この日は移動日。この日からもう天気は悪いかなと思っていたが、とりあえず曇り。今年の私はなぜだか南アルプスの年になっていて、こ
の周辺に行くのは今年3回目。今回初めて公共機関を利用していくことになったが、電車は特急の電車とか使わず、のんびり静岡までやって
きた。静岡9:50発のしづてつジャストライン南アルプス登山線というバスに乗り、畑薙ダムの臨時駐車場まで行くのだが、それにしても下
道はグネグネ道。調子が悪いと酔ってしまいそうな道のりである。とりあえず酔わずに13時に畑薙ダムの臨時駐車場に到着したが、むむむ
、駐車場はさすが台風の影響でガラガラ。20台はない模様。あとからわかったが、毎日アルペン号は台風の影響で、8/8、10は運休になった
ようだ。ここから東海フォレストの送迎バスに乗って椹島までいくが、この東海フォレストの送迎バス、荒川三山、赤石の施設に1泊以上使
用しないと乗せてくれない。(素泊まりは可だが、テント泊は×)初め宿泊施設利用券チケット3000円を宿泊の前金として購入し、宿泊す
る時に差額を払うシステムである。その時領収書をもらうのだが、それを持っていないと帰りの送迎バスには乗せてくれないという、なん
ともへんなシステムである。
この臨時駐車場で、登山届を出すところや相談員がいるが、送迎バス待ちの人数が少ないためか、お茶を振る舞ってくれた。送迎バスの時
間まで結構待ち時間があり、明日の台風が心配だったので、相談員にいろいろ聞いてみることにしたが、相談員のおばちゃんは昨日も対応
していたのかTさんのことをしっかり覚えており、「ああ、百間洞合流の人ね」と親身になって相談にのってくれた。
おそらく、明日の百間洞は台風で合流できないと思うこと、できれば会えなくても赤石~聖をまわりたいけど、駄目なら赤石または聖ピス
トンを考えていること、でもどちらかというと赤石より聖に行きたいことを相談した。どうやら絶対とは言えないが、台風でも樹林帯はた
ぶん行けるとのことで、赤石小屋や聖平小屋までは大丈夫らしい。両方行くなら、明日赤石小屋、翌々日は聖平小屋までテント担いで行っ
た女性も見たことがあるが、やはりとても大変で兎岳避難小屋まで、最終日椹島なら行けないこともないらしい。もし台風で明日停滞の場
合は、もうピストンしかないが、赤石は赤石避難小屋まで行けば余裕だが、聖ピストンだと帰りの13時のバスだと難しいかもしれないとい
うことだった。聖のコースをよく見ていなかったが、確認すると兎岳避難小屋までいくと、1日目CTは13時間以上、2日目、10時間はそりゃ
確かに厳しいですね。
まあ、希望としては明日赤石小屋、その次の日は兎岳避難小屋泊で頑張ろうと思いつつ、御礼をいって、バスを待っていた。
送迎バスの林道は凸凹道で椹島まで約1時間、乗客は12名だった。今回2回目なので途中説明しながら走るのは知っていたので、うつらうつ
らしながらバスに揺られ、椹島には15時半に到着。
今回椹島では小屋泊にしたが、12名の内、2グループ4名はテント、私は小屋の素泊まり、あとはロッジ泊だった。小屋は少々かび臭いが畳
だったし1人自由でよかったが、さすがに1人は少し広すぎてさびしかったりして。
16時に1度Tさんと無線の交信をする予定だったので、時間近くになりスタンバイする。16時になり、この時間帯くらいから雨がパラパラ降
りだしたので、小屋の中でだいぶカミながらコールサインを言って交信してみたが、さすが建物の中だと障害物の関係か入らない模様。す
ぐに外に出て、千枚小屋方向に体を向け、障害物がなさそうなところを歩きながら、声をかけてみる。すると受信できた時に緑ランプがつ
くのだが、点滅しだした。でも声が聞こえない。再度うろうろしていたら、だいぶ聞こえにくいがTさんの声が聞き取ることができた。それ
に私の声も聞こえている模様。おお、繋がった(感動)・・・。それに私の無線、壊れてなくてよかったよ。
交信できた喜びで興奮してしゃべりだした私だが、いたってTさんは冷静で、話の終わりにはどうぞとつけてとつっこみ指摘もありながらの
無線のやり取り。つながったとはいえども、やはり電波があまり届かずブチブチ切れるし、何度も聞き返しながらやり取りする。とりあえ
ず、無事千枚小屋には到着したとのこと、少しMさんがバテていること、Mさんはショートコースにして赤石から降りるかもしないが、今の
状況では予定通り、百間洞まで行くとのことだ。百間洞まで行く気がなかったので、またまた強気のTさんの発言でまじーっと思ったが、と
りあえず、今日はあと数回交信してみようとのことで交信を一端終了する。
交信の時間までの間で、私は自炊し、椹島は小屋泊でもお風呂に入れるようなので、お風呂にも入った。また、ロッジの受付には、テレビ
(BSだけのようだが・・)やネットもあるので天気を確認したり、やはり同様に天気を心配してテレビを確認している人と少しお話して過
ごした。私は携帯がソフトバンクだったので、携帯でネット、メールの確認もできた。
最後に交信したのは確か20時だったと思うが、夕方より雨は少し強くなってきた。明日の交信予定を確認したが、私は、正直、天気予報は
がっつり1日雨マークで(それも翌日の朝まで)、百間洞は無理と思っていたので6時ごろを提案したが、Tさんより「自分達もそうだけど
、Iさんも百間洞行くなら4時には出発しないと」ということで、明日は3時半に交信しようということになった。やっぱり強気のTさんであ
る。
朝早いということで、とりあえず寝る体制にはいり、21時ころには就寝。
8/10(日):
夜中から雨が本降りになり、雨・風の音が激しく聞こえてくるので何度か夜中起きた。T組のテント中は大丈夫であろうかと心配する。こん
な状態なので絶対百間洞はないだろうと、3時になっても支度はぜずに、ゴロゴロしていた。3時半近くに、雨の中外に出て電波が届く場所
でスタンバイし、時間になったので交信する。意外とすぐにキャッチし交信できたが、さすがの昨日の強気のTさんとは別人になり、停滞と
のことだ。それを聞きホッとする。テントの状態を聞くと、意外と大丈夫で水とか入ってないことを聞き安心する。それでは私の行動はど
うするかであるが、停滞か行くとしても赤石小屋までなのでそんなに長いCTではないので、とりあえず、次回の交信は8時と取り決め、2度
寝に入る。
7時前に目が覚め、おそらくT組は予備日もあるから、明らかに合流はできないので、どうしようかと悩む。停滞か赤石小屋までか・・・。
今の時間帯、雨はそうでもないが、風が強い状況である。おそらく聖まで行くことになっても、今日の天気は1日悪いのでテント泊は嫌だ
し、その後は兎岳避難小屋なのでテント泊はなさそうである。今回1人テント縦走の荷物を持って歩荷を含め登りたかったが、使用する可
能性はかなり低く、まして帰りのバスを考えるとスピードが重要になってきそうなので、とりあえず行くとしたら、椹島のロッカーにテン
トをデポして登るしかないと思い、不要なものは分けとくことにした。その後、今日の朝食は昨日静岡駅で買ったサンドイッチとおにぎり
なので、地図とにらめっこしながら食べる。
8時なり交信。前回よりブチブチ切れて聞き取りにくいが、なんと停滞はやめて、敗退、椹島に戻ると言っている。昨日の強気とは変わりす
ぎで、私の中では?がいっぱいになる。なんで、なんで?T組は予備日もあって13日まで滞在できるのになぜ戻るの?である。別隊の私が言
うのは大きなお世話だが、それではせっかくの休みがもったいないので一生懸命伝え理由を聞くが、ブチブチ切れてよくわからない。でも
どうやらヤマテンが携帯からチェックできるようになり、月曜の天気予報が変わり、悪くなって稜線歩きが難しいからのようだ。それにし
てもまだ予備日があるじゃんと思うが、聞こえにくし、聞き取るのに時間がかかる。それに私は別隊なので、彼らが納得しているのであれ
ば、私が言うことではない。でもよくよく考えると、昨日Mさんがバテたと言っていたけど、相当具合が悪い??とかいろいろ浮かんでくる
が、向こうはテント撤収の作業もあるし、私の方でも今日の行動よく考えたいので、また1時間後に交信ということで終了する。
さて本当にどうしよう・・。T組は椹島に戻り、翌日赤石ピストンとか行くのかな?今の天気は、雨はそこそこ、たまに強い雨が降ったりす
る。そして風はやはり強い。出発できる体制に準備はしたが、決めきれずに、9時の交信になってしまった。
相変わらず、聞き取りにくいが、向こうはテント撤収時、雨が弱い時にタイミングよくできたようで、これから降りるようだ。私は戻って
からどうするのと聞くが、戻ってから決めるとの事で、そのまま帰るかもしれないし、赤石に登るかもしれないが、今はわからないとの事
。私はT組が明日赤石ピストンに行くなら停滞して待っていてもいいが、帰るようなら私は赤石小屋に行くと伝え、改めて明日の予定を聞い
たが、やはり未定との事で今現在ではわからないとの事だった。そこ、一番肝心なのに・・と心の中で叫んだが、所詮別隊、いろいろな状
況になる可能性があるのであえて別隊にしたのである。ここは自分で決めるしかない。私の中では、歩かずに帰ることはまったく頭になか
ったし、もし可能性があるなら、聖も行きたい思いもあったので、台風だが、やはり赤石小屋まで行こうと決断し、Tさんに伝える。向こう
はそれを聞いて心配している様子でもあったが、やはり別隊、ここは自己責任で行くことに。
とりあえず、今後の交信は2時間おきにということで終了し、決まるとなれば、早速いらないものをロッカーに押し込み、ロッジの受付に赤
石小屋に行くことを伝える。一応今日赤石小屋に向かった人がいるかどうか確認したが、なんと家族連れが朝出発しているとのことだ。び
っくりしたが、受付の人に聞いても、赤石小屋までなら大丈夫でしょうということで、自信を得る。
9時半前に出発。とはいうもののここからは一人、こんな状況では誰とも会うわけでもなく、見晴らしがいいわけでもなく、黙々と歩く。雨
はまだ許せる範囲だが、風が強く、木がゴーゴーと揺れている。さすがに1人ではちょっと心細い。濡れる時間は短くしたいので、早く行く
にかぎる。がんばれ、自分と心の中で応援し、少しスピード重視で頑張って歩いた。このコースには途中看板があって。1/5、2/5とか距離
の目安が書いてある。この看板と、交信の時間を楽しみに歩く。途中突風で本当にものすごく木が揺れるので立ち止まって見ていたが、こ
んな中歩いたことがなかったので、ある意味すごい経験。すると近くで2つ大きな石が落ちてきた。ちょっとビビる。また何よりも上から木
が降ってこないか心配で、避けるフットワークをやってみるが、誰も突っ込んで笑ってくれる人もいなく、我にかえり、ひたすら頑張って
歩いた。今回頑張って歩いたので、結構息切れする。登りはやはり重力に逆らえない。さすがに少しスピード重視で行くときつい。とりあ
えず、次の交信時間11時前まで休憩なしで歩いた。
11時なり交信。椹島とは違い、とてもクリアに繋がった。今の天候、状況を伝えると、かなり心配して戻れる範囲なら引き返してきた方が
と言ってきたが、言い方間違えました、悪い状況ですが、行けないことはないですと告げ、そのまま赤石小屋に向かうことを伝えた。向こ
うは順調に下山しているとの事で安心した。また2時間後ということに交信終了。
この後は1時間に5分~10分くらいの休憩をいれ、やはり黙々と頑張る。次の交信は13時だが、13時前から今まで以上に天候が荒れ、雨が強
くなり、横殴りの雨になってくる。13時前近くには、4/5の看板は通過していたが、ちょうど斜度がきつくなっているところを登っており、
雨もすごくなってきたため、いまいち交信する場所に適していなかったが、安全そうなところを探して交信。ここもクリアに繋がる。やは
り向こうも天候が悪くなっているようだが、順調に下山しているとの事で、こちらも天候が悪くなってきているけど、あと少しで到着でき
ることを告げ、たぶん15時の交信で最後かねなんていいながら、交信終了。
あと少し、頑張れ自分と心の中で応援し、結局13時半に赤石小屋に到着。昭文社CTが5:15だが、約4時間で行けた。頑張った。小屋に駆け込
み、受付の人を呼んだが、ふと私はずぶ濡れ状態、それもこんな状況で女1人で来るなんて、ちょっと変な奴に見られそうで恥ずかしくな
ってきた。受付のおじさんは私の姿をみて一瞬驚いたが、とても親切そうないい方で、受付はいいから、早く濡れているのを脱いで着替え
なさいとか、ストーブたいてあるから、早く温まりなねとか優しく迎え入れてくれた。
小屋には停滞しているソロの男性2名と、家族連れ(4人:子供1人は完全小学生、もう1人はもしかしたら中学生という感じ)が1組いた
が、その家族は椹島の送迎バスでも見かけたので、おそらく椹島から登った家族だ。大人ならまだわかるが、小学生がよくこの台風の中登
ってきたと本当に感心する。というか、山が嫌いになるんじゃないかと少々心配した。大人はいい経験だからと決行したようだが、子供は
どうせ行くんでしょと冷めた感じで大人の趣味に付き合っているようだった。何時に出たのか聞いてみたが、6時半に出て12時過ぎに着いた
らしい。
着替えたり、濡れたものをハンガーにかけたり、ストーブの前で温かい飲み物を作って飲み、やっと落ち着いた。15時前になり交信の時間
だが、13時以降からはずっと横殴りの雨。もう濡れたくなかったので、時間になってとりあえず小屋の玄関から、交信してみるが繋がらず
、仕方なく外へ出てみる。外へ出ても今回は繋がらずどうしようかと思ったが、
大雨の中、外でウロウロして粘る気にもなれず、外は5分くらいであきらめ、小屋に退散。心配していると思ったので無事に着いたことは伝
えたかったが、この雨だし前回の交信でもうすぐ着くことは伝えたから、まあ大丈夫であろう。
その後は、すこしゴロゴロしながら過ごした。16時半過ぎになり、夕食を作ろうと食堂にいったら、従業員に今は夕食準備中なので入らな
いでくださいとあしらわれた。じゃあ素泊まりは何時からどこでつくればいいんだよと思っていたところ、さっきの受付のおじさんがでて
きて、今日は人少ないので、食堂入って作っていいよといって調整してくれた。うーん、この人、本当に感じの良い人だ。
ちなみに今回私だけ素泊まりで、あとの人は小屋の夕食をつけているようだ。私の夕食は軽量化ということで、レトルトカレーとレトルト
食品の鶏肉。ちょうど作り終わって食べ始めようという時に、小屋の食事も始まったが、小屋は生姜焼きでこれまたおいしそう。家族は別
のテーブル、私と、ソロの2名が同じテーブルであったが、ソロの人達は向かいだったのでお話しはじめたが、私は若干離れているのと、な
んだかタイミングを逃したというか、人見知りMaxになってしまって話しの中に入れなかった。去年の夏、Eさんと2人で縦走したが、Eさん
本当にフレンドリーに声をかけていたので、2人で縦走したとは思えないほどに賑やかであったので、この時ほどEさん、ヘルプミー状態だ
ったが、結局声をかけることなく、さみしい夕食になってしまった(涙)ちなみに、夕食時に小屋の人から、土砂崩れで東海フォレストの
送迎バスが走れない状況になったこと、椹島の停電の情報が入る。土砂は復旧作業をして予定では明日のお昼頃復旧ではないかということ
だ。また、ここの小屋にもテレビがあり、BS?の天気予報を確認できたが、天気予報が悪くなり、火曜日雨マークがついた。それに月曜日
は朝まで雨が残り、6時は雨予報である。月、火は天気が良いと思っていただけあって、ショック。
さみしい夕食が終わり、どうしようかと思ったが、実は夕食に隣のソロの人達の話をダンボになって聞いていたが、1人は聖の方に行くよう
だ。やっぱり情報交換したいし、このままさみしく寝るのはどうかと思い、思い切って声をかけてみる。が、そっけない返事だったので会
話がつづかず、その後はやはりさみしく食堂のストーブで濡れたものを乾かしていた。そうしたら、その人が食堂にやってきて声をかけて
くれた。ここからは少し話すことができ、情報交換ができた。こんなんなら、食事の時に勇気を出して、声をかければよかった。馬鹿な私
である。この人はどうやら、次の日、一気に聖平まで行くようで朝4時半には出るようだ。私は兎岳避難小屋まで行ければという感じだが、
兎岳まで昭文社CTは約9時間なので最悪でも6時半までには出たい旨伝え、まあ、行くとなったら途中までは同じかもしれないのでよろしく
ね的なお話をした。
夜もあいかわらず大荒れで、天気予報も悪くなったため、テンションが下がるが、明日のミラクル台風一過を期待して、20時過ぎに寝床に
つく。私は今回、シュラフカバー、インナーシーツ、ユニクロダウンを持参したが、標高が高くなったので小屋は夜寒いこと聞き、寝具を
借りるか悩んだが、ケチって借りなかった。でもこんな雨の状況でいつもより寒いし、私の今日のずぶ濡れ姿をみてかわいそうに思ったの
か、受付のおじさん、私が寝ているところ、そっと毛布をかけてくれた。私は気づいたので大丈夫ですと伝えると、いいよ、いいよとタダ
で貸してくれた。この人、本当にいい人。ありがたや~。
8/11(月):
夜中もやはり天候が悪く、雨や風の音がうるさく、昨日と同様何度か起きた。天候が良ければ、私も4時半くらいに出発したくて3時半に目
覚ましをセットしておいたが、目覚ましは必要なくその頃に目が覚めた。やはり天気は荒れている。こりゃ駄目だとうつらうつらしていた
。5時前にはもう寝むれなくなったので、どうしようかなと思っていたところ、小屋の朝ごはんが5時ということで家族連れが起こされてい
たので、私も起きて朝食をとることに。早朝、物音はしたが、ソロの聖に行く人はどうやらこの雨の中4時過ぎには出発したらしい。この時
間帯、天気荒れていたので、凄すぎ。聖まで本当に行くのであろうか・・。
朝食は昨日の残りのα米をリゾットにして食べた。さて朝食がおわり、どうしようかと思ったが、その前にやはりT組がどうなったか気にな
っていた。一応事前の打ち合わせでは朝6時から2時間おきに交信する予定になっていたけど、結局昨日はイレギュラーの交信になり、15時
の交信が繋がらず、その後は決めていなかった。でも、もしかしたら、最後繋がらなかったから心配していると思うし、事前打ち合わせ通
り、無線の交信をしているかもと思い、念のため、6時に外に出て交信してみる。この時間、横殴りの雨ではなくなっていたが、やはり雨は
降っている。昨日はサクッとあきらめたが、今日はうろうろして少し粘ってみる。でも交信できなかった。
6時半になっても、雨は降っており、時折、強い雨や風が吹くので、聖は結局断念。ミラクルはおこらなかった。そうなると、赤石ピストン
で今日も赤石小屋泊か時間があれば椹島まで一気に下山するかである。とりあえず、今日の天気予報は回復傾向だったので、雨が止んでか
ら出発したかったので、様子をうかがう。もし今日椹島まで下山することになっても荷物は赤石小屋にデポしていいよということで、不要
な荷物はデポして赤石ピストンは軽身で行くことにした。
7時半頃に薄暗く上はガスっているが、とりあえず雨は止んだ。家族連れは、本来今日は荒川小屋に行く予定であったが断念し、赤石岳ピス
トンで今日もここに泊まるようだ。雨が止んだので家族連れは準備を始める。もう一人のソロの人はこの日やっと話したが、写真が趣味で
、赤石山頂で富士山の写真が撮りたく、赤石避難小屋に泊まるとの事だ。
私は一応8時の交信もやってみようと、交信したがやはり繋がらなかった。その後準備にかかる。結局、8時に家族連れは出発、私ともう一
人のソロは8時半前に出発。もう一人のソロの人は写真の機材で重い荷物で登るため、私は先に行かせてもらう。雨は止んでも、視界は悪く
、富士見平という見晴らしがいいところに到着しても、全く見えないのでスルーする。
富士見平すぎると、樹林帯ではなく、ハイマツが多くなる。背丈くらいで風の影響は受けないが、昨日の雨で木が濡れており、結局雨の日
と変わらず、カッパはすぐにびしょびしょになってしまった。
視界も悪いので今日も黙々と歩くしかないが、なんと今日は1人男の人とすれ違った。声をかけたら、これまたなんと昨日千枚から荒川小
屋まで台風の中歩いたとの事。樹林帯でもすごかったのに、凄すぎというか自殺行為だ。本当に大変だったらしく、標識みえてもそこまで
たどりつくのに時間がかかり大変だったと言っていた。その人は聖に行く予定だったみたいだが、天気予報が悪くなったため予定変更で、
下山するらしい。すごい人、いるもんだ。
家族連れには赤石岳途中に、いくつか滝がでてくるのだが、その滝の出始めあたりで追い越した。会った時は、休憩中だったが、小学生は
濡れながらも、頑張っているようだ。このあたり、大雨の時は水が増えトラバースできないこともあることを聞いたが、とりあえず大丈夫
そうである。ここからは急登、ちょっとした沢登りのような道だった。また少しお花が咲いている。ゆっくり歩いても今日はピストンなの
で時間があるが、見晴らし悪いし、1人なので何か目的を持って歩かないとやる気がでない。そんなことで、この状況はもうやっぱり訓練
でしょと開き直り、今日も少しスピード重視で歩いた。登りで息が切れずに、途中息切れで止まって休むことのなく続けて歩けて、自分の
中で速いペースってどこなんだろうと考えながら歩いていたが、なかなかいいペースがわからない。急登だったこともあり、やっぱり息切
れし、途中息を整えながら歩いていた。そういえば、無線だが、10時にも交信したが繋がらず、完全あきらめ、ここからは交信することは
なかった。(携帯も試したけど、ソフトバンクは駄目でした)また滝あたりから、たまに雨がパラパラと降っていた。
やっと急登が終わり、稜線の分岐に着いたが、なんとこのあたりから天候悪化で、横殴りの雨になる。この辺は雪渓が少し残っていた。稜
線は風を遮るものがないので、一気に体が冷えはじめる。
ひええ~~
これじゃ聖、絶対無理でしょ、というかソロの人本当に大丈夫かなと心配になる。とりあえず、赤石岳はあと少しの距離なので、風に吹き
飛ばされないよう頑張って歩いた。何とか赤石岳には10:45に到着。見晴らしは全くダメだし、本当に風が強い。記念に自撮りしたが、雨風
すごく、変な写真になってしまった。こんな状況なので、早々に退散し、赤石避難小屋に避難する。赤石小屋から赤石避難小屋まで昭文社
CTは3:25だが、結局2時間半くらいで着いた。ここでも昨日の状況と全く同じ状態でずぶ濡れで駆け込んだが、ここ、避難小屋なのにストー
ブあるんですね。あるとは思わなかったので感激。いかにも山小屋のおじさんという人が出てきて早く温まれと出迎え入れてくれた。先客
が1名いたがとてもフレンドリーの人で、今日千枚小屋を4時に出発し、遥々ここまで来た模様。あの稜線、それも4時からだと本当に天気が
悪かったと思うので脱帽です。また、台風の日は千枚で停滞していた様で、Tさんたちの事を知っていたので盛り上がる。なんか人恋しかっ
たし、ここは癒しの場所だった。また避難小屋の人にいきさつを話すと、なんとおじさんは無線で東海フォレストの復旧状況とTさん達がま
だ椹島に滞在しているか確認してくれた。どうやらまだ椹島にいて、足止めを食らっているようである。T組がいなければ、椹島はまだ停電
なので赤石小屋の方が快適だし、朝も歩けて、万が一、次の日晴れれば、富士見平で景色が見られるので、今日は赤石小屋泊がいいと思っ
たが、T組が滞在しているなら話は別。最後合流したい。東海フォレストの復旧はまだかかるらしいので、とりあえず、赤石小屋で確認して
みればということだった。椹島まで下山するなら、4時間半はかかると思うから、あんまり時間はないよとおじさんにアドバイスされる。と
りあえず、避難小屋では温かい飲み物を飲み、30分くらい休憩した。また、おばさんがひょっこり奥からでてきて、椹島に行くなら、この
手紙受付に渡してとメッセンジャー役になってしまった。
この避難小屋は結構癒され、もう少し滞在したかったが、時間もないということで、後ろ髪ひかれながら、11時半に出発。
そうとなれば急げ、ここもスピード重視で下っていく。途中、ソロの写真のおじさん、家族連れにあったが、家族連れはどうやら稜線近く
まできたが、風が強くて敗退を決め、赤石小屋に向かっていた。結局赤石小屋には、12:50到着。昭文社CT2:35だが、1時間20分で行けた。
小屋に着いて、東海フォレストの復旧状況を確認するが、まだ復旧されず、復旧まで3時間くらいかかるのではないかとのこと。そうなると
、送迎バスの最終が14時なので、今日は運休かどうか聞くが、駐車場で待っている人もいるので、14時以降でも動かすかもしれないとのこ
とだった。うーーん、なんとも微妙な回答。14時までここで待って、また状況を確認しようかと思ったが、ここから椹島まで昭文社CTは
3:35で今の私のタイムはCTより早く行けている。3時間前に下山ができれば、会えるかもしれない。ものすごく悩んでいたが、受付の感じの
良いおじさんは、あなたなら3時間で降りられると思うし、そこまで会いたいと思うなら、椹島まで降りた方がいいですよと後押しされ、下
山すること決定。慌ててデポした荷物をザックにしまい、受付のおじさんにお礼を言って、13:07に出発する。
ここからは本当に走って頑張った。おそらく復旧に3時間なら2時間半くらいで降りないと、万が一、復旧して今日中に帰るとしたら、ギリ
ギリだと送迎バスに乗れないと思う。そういえば、重力に逆らわないコツを覚えたのか、下りは速くなったと思う。ただ、1人なので変なと
ころで転んだら、見つからず回収されないので、危ないポイントは慎重に、大丈夫そうなところは走ってという感じで下った。天気もこの
頃になるとだいぶ回復して、日差しもでてくる。1時間くらいは快調に下れたが、その後はさすがに疲れがきたのか、何度かしりもちをつい
た。やばいやばいと一度休憩をいれ、気を取り直して、下っていく。結局椹島には15時に到着。赤石小屋~椹島まで昭文社CT3:35を約2時間
で行けた。
急いで受付に行き、復旧状況を聞くと、まだ復旧されてないとのこと。T組ははやく復旧しろと願っていたと思うが、私は復旧していないこ
とを、なんと喜んだことか・・。走った甲斐があった。状況を伝え、T組の部屋番号を教えてもらった。そうそう、メッセージもこの時受付
に渡す。
日差しが出ていたので、外で日向ぼっこしているかなと部屋ではなく、初め広場を中心に探したがいなくて、最後に部屋に向かったら、3人
とも部屋にいてやっと合流できた。その時、3人とも横になっていて腐っていたが、私を見て目を丸くしていたのがとても印象的だった。
その後はMさんの報告通り。
今回の山行はまず企画するのに悩み、企画してもその企画を決行するかで悩み、行ってからも台風で停滞か行くかで悩み、本当に判断する
のが大変だった山行だった。私はまだ1人なので自由が効くが、人数がいてリーダーだったらこれ以上に大変。いかに判断が難しいか考え
させられた。
また、悪天候の為、まるで訓練のような感じになってしまったが、赤石岳には何とか行けたし、T組には合流できたし、楽しいとは違うけど
、達成感と自信が少しついた山行となった。Mさんの報告をみると腐った状態になっていたようだが、私は根性出さないといけない感じだっ
たので、ある意味、充実していたし、インパクト大で忘れられない山行がまた一つ増えた感じ。ちなみにMさん、今回1座登れたのは確かに
良かったけど、天候、視界は最悪で、そんなに感動はなく山頂は早々に退散したし、それよりも避難小屋の癒しや、何よりも時間制限の中
走って、T組に合流できたのが一番うれしかったんですよ。
ただ、少し自信がついたが、これがなんでもイケイケGOGOにならないよう、気をつけなければならないとも思っている。台風の中突っ込ん
で、たぶんT組や山行リストをみて心配していた人もいたようで、ご心配おかけしました。
あと私の収穫としては、無線が試せて本当に良かったです。Tさんには無線機の購入や、雪訓では資料を作ってくれていろいろ教えていただ
き、今回も実践を付き合ってくれて感謝しています。今回は単独だったし、こんな天候で少し心細かったのもあり、この無線の交信が楽し
みというか励みでした。最近、例会山行では人数も多く、はぐれてしまった報告もあるので、無線おすすめです。免許までとらなくても最
近は免許なしの無線もあるようなので、使用した方が安心だしいいアイテムだと思う。また同じ時期に同じ山域を行くグループがあるなら
、無線があると、もっと楽しい山行になるでしょう。(でも無線、ちょっと重いですが・・・)ただし、事前に打ち合わせは必要です。今
回状況により、事前打ち合わせとは違う交信になりましたが、最後の交信が繋がらず、その後どうしたらよいかわからなかった。ただ、事
前打ち合わせでは6時から2時間おきにということだったので、実際に交信してみたが、Tさんに後で聞いたら、念の為、翌日も交信していた
そう。結局電波が悪くて繋がらなかったようだが、事前に打ち合わせした交信の仕方が状況によって変えた時、また交信できなくなった場
合の事も考えて、打ち合わせをした方がいいと思った。
最後に、今回T組には企画相談から大変お世話になり、ありがとうございました。なんともいえないインパクト大の山行でしたが、またリベ
ンジして、今度はいい景色の中、縦走したいですね。
Re: 南アルプス南部/荒川岳・赤石岳・聖岳
近江の鮒ずしさん,別働隊マサイ族さん,詳細な報告ありがとうございました.別働隊の報告はドラマを別視点から見ているようで非常に
おもしろかったです.ありがとうございます.色々な意味で思い出に残る山行になりそうです.さてT組リーダーからの補足です.当初から
行動2日目の10日が一番悪天が予想されましたが,11日まで待つとすると9日,10日も停滞となりそれもかなりきつく,千枚小屋は
樹林帯であるため悪天でも大丈夫なので台風が西側にそれて影響の弱まるわずかな可能性をかけて9日に千枚小屋まで上がりました.結果
的に賭には負けて敗退となりました(帰ってから確認するとその時の予想より最終的には東に来たようです).皆さんこの計画に合わせこ
んでくれていましたので非常に残念な結果になりましたが天候だけは仕方ありません.しかし無事全員下山できましたので良かったと思い
ます.この状況で「中止」以外の最大限安全な行動ができたと思っています.これもまた良い経験となるはずです.敗退決めるまで強気だ
ったのは2日目の予定がかなりの長時間で3日目も短くなく仮にいけるとなった場合のパーティの士気を保つのが重要であったからです.
10日千枚小屋で停滞もあり得ましたが,やはり1日で戻れるところで予備日の1日を消化してしまうのはリスクが高く,11日の予報も
それほど良くなかったため,その選択肢は私はとれませんでした.また敗退決めたら動ける状況のうちに行動がやはり原則ですので,雨脚
が弱まったので10日の下山を決めました.振り返ってみるとT組はあまり迷うポイントはなかったとも言えますね.Iさんにはいろいろと
悩ませてしまいましたが.最後合流できたのは本当に良かったです.是非再挑戦しましょう.皆様ご心配おかけしました.
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