fc2ブログ

Entries

白馬三山


【日程】2014年9月13日(土)~9月15日(月/祝)
s-2233.jpg
【行程】
9/13(土) 6:25栂池スキー場→7:10ゴンドラ→8:05山頂駅スタート→9:25天狗原→10:45白馬乗鞍岳→11:20白馬大池 泊
9/14(日) 5:15白馬大池→6:55小蓮華山→7:30三国境→8:25白馬岳→10:40杓子岳→11:55鑓ヶ岳→14:25白馬鑓温泉
9/15(月) 6:45白馬鑓温泉→10:10猿倉(→11:20みみずくの湯→12:15白馬駅)

【9/13(土) 栂池→白馬大池 白馬大池 泊】
新宿23:00発の栂池行きの高速バスにのる。途中、扇沢、白馬駅などに止まり、早朝の6時過ぎに栂池高原スキー場に到着。天気は快晴で白馬三山が綺麗に見渡せる。天気予報では3日間好天が続くらしい。楽しい3日間になりそうだ。

ロープウェーで、山頂駅まで高度を一気にあげる。昔は、もっと下から登ったよなぁ~と、若き大学時代の思い出がよぎる。
私にとって、ここ栂池は大学時代の思い出の地なのである。毎年、冬に数週間、クラブの山小屋に泊り込み、山スキー、雪訓、ビバークなどの楽しい思い出や辛い思い出が、ここにはぎっしりつまっている。白馬乗鞍は何度も山スキーで訪れた地であるが、夏は初めて。 冬は白い大雪原であるが、夏はさわやかな湿原である。風が気持ちいい。白馬乗鞍のケルンの前で集合写真をとり、今日の宿泊の地である、白馬大池に下り、11:20に到着。 楽ち~ん!

ほぼ一番乗りで、小屋に入り、昼真っから食堂で大宴会開始。 ビール・ウィスキー・焼酎と、各自持ち寄った、たくさんのおつまみや行動食ですぐに気持ちよくなる。外は霧もはれ、日差しもさしてきた。山小屋のおじさんが黒板にチョークで天気図を書きこんでいく。単にプリントアウトするのではなく、わざわざ手書きで書くアナログな感じが味がある。高気圧が本州付近に迫ってきており、明日は晴れることは間違いない。

お楽しみの夕食の時間がやってきた。ほぼ満室状態であり、何回かにわけて夕食に案内される。今日はカレーである。更にカツまでのっかっている。 もちろんお代わり自由で味も美味しい。なんてステキな山小屋なんだろう~。 私にとって山小屋の良し悪しは、まずカレーか否かで、その次にお代わり自由か否かで決まるのである。 試行錯誤された、おしゃれ飯や豪華飯より、なによりシンプルなカレーがいいのだ。今回はカツまでのっている…となると、最高ポイントに近い山小屋なのである。少々、食べ過ぎたが、早めの就寝。明日に備えることにする。

【9/14(日) 白馬大池→小蓮華岳→白馬三山→白馬鑓ヶ岳温泉 泊】
朝4時起床、5時から歩き始める。昨日は、ガスっていた、白馬乗鞍も、白馬大池の背後に鎮座し、シルエットのラインがとても綺麗だ。あんな大きなケルンも小さく見える。眼下には雲が広がり、ご来光が雲海をオレンジ色に染める。今日もいい天気だ。さぁ~頑張るぞ~!
小蓮華山に向けて、高度を順調に上げていく。正面には白馬三山・鹿島槍、遠くに槍ヶ岳、右側には剣岳、左の雲海の先には、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、富士山までぜ~んぶ綺麗にみえる。やっぱり、早朝のこの時間帯は最高である。振り返れば、雪倉岳の先に、日本海が迫って見える。昔、上高地から日本海の親不知まで、2週間近くかけて歩いた。よくこんな長い距離あるいたよなぁ~と思い出にふける。

白馬岳の手前で、ブロッケン現象を見る。ガスが上がってきているのだ。幸いなことに、白馬岳に着くと、また雲がなくなり青空が見え始めた。今日は本当についている。 頂上の展望版には、なぜかコインが詰まれていた。お賽銭箱ではないのになんでだろう。記念撮影を終え、白馬山荘に向かう。ここ白馬山荘には、豪華なレストランと豪華なツインの洋室があるらしい。まるでホテルなのである。この白馬山荘の下に、村営の山小屋がある。上の白馬山荘とは大きく違い、どことなく落ち着く。白馬で泊まるなら、ふつうの人は、施設的にも、展望的にも良い白馬山荘が良いのだろうが、自分にとっては、カレーが出てきそうな、プアーな感じのこちらの白馬岳頂上小屋の方が好きだ。村営小屋のトイレは100円、小休止で昼食をとる。外にビールやペットボトルの自販機がある。 ビールを買いたい衝動にかられるが、まだまだ長丁場、ここは我慢して先を急ぐ。

杓子岳は不遇の山である。巻き道がしっかりついており、どちらかというと、巻き道の方がメイン道である。1回は登るが、リピーターは必ず巻くと言っても過言ではない。 私も何度も巻いている。わずか60mぐらいの登りなのだが、この登りが本当につらいのだ。ガレまくりの急登で、一歩ごとにゴロゴロした火山岩が、ガラガラと崩れていく感じで心が折れそうになる。全員が無口になりモクモクと登り、ヘトヘトで杓子岳頂上に到着。山頂の東側は断崖絶壁である。高所恐怖症の人は、足がすくんでしまうであろう。たまたま頂上付近にいたときは、杓子沢方面からガスが登ってきていたため、絶壁が見えず、高度感も感じなかった。

杓子岳山頂から、鑓ヶ岳への鞍部に下る。白馬三山は、登り下りの連続で、これが結構辛いのである。 杓子岳で既に心折れている我がパーティー、鑓ヶ岳の大きさを見て、絶望的になる。登り返しが半端ないのだ。その上、鑓ヶ岳の手前にはニセピークがある。お山の次ぎにまたお山状態。手前のニセピークにようやくたどり着く。小槍と言うらしい。女子2名がアルペン踊りを記念に舞ってくれたので、ちょっとだけ元気が出てきた。
鑓ヶ岳の登り返しの途中、たくさんのお猿さんに遭遇する。前のパーティーが、止まってハイマツの方にカメラを向けているので、一瞬ライチョウかと勘違いしたが、残念ながらお猿さんの間違いであった。今年の夏は、お猿さんの遭遇率がとても高い。お猿さんを集める、電波でも発信しているのかもしれない~(笑)。

最後の力を振り絞り、鑓ヶ岳に到着。 土の色が白く砂浜のようだ。ここからが、今日の最大の難所700mの下りである。最初はカール状の地形を順調に高度を下げて行く。後ろを振り返ると、ヤリヶ岳というだけあって、とんがっている。白馬三山は、白馬・杓子・鑓ヶ岳とも、東側の白馬村側からみると、絶壁の岩山で男性的な壮観さがあるが、西側から見ると、女性的で緑溢れる壮大な山である。お花畑が終わり、森林限界より下に下ると、いよいよ鎖場だ。鎖場警告板には、『ストックをしまって両手を使えるようにしてください』と親切に書いてある。鑓温泉までは、この種の警告板が各所にあり登山者に注意を促している。難易度としては、初心者向けのコースではなく注意が必要だ。ここの岩場は蛇紋岩という岩で滑りやすく、岩場の間に沢が出てくるため、岩が濡れている箇所も多い。岩場下りは、鎖場と梯子が交互に出てきて、慎重に降り、ようやく鑓温泉に到着。

ここ鑓温泉標高2100mにある温泉。諸説あるのだが、立山の『みくりが池温泉』、八ヶ岳の『本沢温泉』に次いで高い温泉(6位という説もある)である。とはいえ、鑓温泉のあらゆるところに『日本一』と書いてある。なんでだぁ~? 内容は、『標高日本一の天然湧出量(毎分760リットル)』だそうだが、760リットルがどれくらい凄いのか、何が日本一なのか良くわからない。さっそく、露天風呂に入ってみる。まず驚くのは、この露天風呂あらゆるところから、丸見えなのである。湯に浸かってるオジさんたちがテンバや、小屋から良く見える。おっさんでも恥ずかしいぐらいの、近さで、テンバにいる女子と目が合ってしまうのだ。さらに、なぜか水着女子が続々入ってくる。ネット上では、ここで温泉女子が水着で入ることは有名らしい。従業員も注意しないところを見ると、水着着用は認めているのかもしれない。

夕食を食べ、(カレーでないので少々不満。。)、早めの就寝。女子メンバーは、果敢に全員露天風呂に入り、満天の星空に満足そうであった。

【9/15(祝) 白馬鑓ヶ岳温泉→猿倉】
朝起きると、空が真っ赤である。朝焼けである。こんなに綺麗な朝焼け、はじめてかもしれない。昨日に比べて、雲があるが小屋からのご来光も最高である。妙高・火打・雨飾・戸隠とシルエットが美しすぎる。ステキなご来光を見て朝食。今日の天気も悪くはないようである。

6:45に出発。杓子沢からの落石沢など、ガレ場を通過するときや、1800m付近のグレイトなトラバースは、谷側が切れ落ちており、気を抜くと大ケガをする箇所が続く。雪渓が落石沢や、トラバース道に残っていたとしたら、危険度は倍増すると感じた。今日の行程は、鑓温泉から下るだけ~。楽勝!と思っていたが、小日向のコルまではアップダウンも多く、けっこう汗をかく。最後の下りは、なだらかな下りなのだが、大きい石がごろごろ転がっており歩きにくい。下山口の猿倉荘につき、タクシーで白馬村の『みみずくの湯(500円割引後)』で一汗流す。

駅のそばの食堂で、昼食を食べる。長野といえば『信州そば』なのだが、7名は『カツどん』、1名は『味噌ラーメン』と普通の昼食をしてしまいました。でも、とっても美味しかったです。 

天気も最高でとても楽しい山行となりました。リーダーのSさん、メンバーの皆様ありがとうございました。紅葉の季節もとてもステキなコースですので、また機会がありましたらご一緒できればと思います。でも今度は杓子岳は巻きましょうね~(笑)。
スポンサーサイト



0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

プロフィール

アルプス灯会

Author:アルプス灯会
Since 1975. 今年で48周年

FC2カウンター

月別アーカイブ

ブログ内検索