【報告の前に】
9月28日、私たちは秋晴れの妙高山山頂から御嶽山の噴煙を確認しました。9月27日11時52分、突如おとなしい山と思われていた御嶽山が水蒸気爆発を起こし、山を愛する多くの尊い命が奪われました。決して他人事ではない大惨事に接し、改めて山の恐ろしさを思い、自然が驚異と化した前では人は成す術がないことを知りました。この大惨事から何を学ぶのか。私自身、考えがまとまらないままでいます。犠牲となられた多くの方々の無念さ、ご遺族の心中を思うとき、心がはち切れそうです。今なお行方不明者が複数名いらっしゃるとの報道もあります。犠牲となられた多くの方々、ご遺族のみなさまに心から哀悼の意を表します。合掌。
【参加者】9名

【コースタイム】
(9月27日) 笹ヶ峰登山口702 = 927富士見平937 = 1023高谷池ヒュッテ1100 <空身> = 1232火打山1252 = 1408高谷池ヒュッテ
(9月28日) 500高谷池ヒュッテ = 600黒沢池ヒュッテ613 = 845妙高山北峰900 = 905妙高山山頂923 = 1045大谷ヒュッテ1057 = 1200妙高高原スカイケーブル1220
【ゼロ日目】
池袋駅東口ロータリー23:40発。1名(私)遅刻するも、JR高田駅に向けて無事出発。
【1日目】
5:30JR高田駅からジャンボタクシーで笹ヶ峰登山口へ出発。車窓からは新潟の山々が朝焼けに映え気持ちがいっきに高ぶります。1時間少々で登山口に到着。ここは標高1340mの高地で、本日の宿まで800m弱の登りなのでありがたい。楽勝だ!
各自軽めの朝食を済ませ、ストレッチ。登山口前で記念写真を撮った後登山道に入る。やや寒い。整備された木道が長く続き、しばらくはハイキング気分で歩きやすい。凛とした空気のなか、シラカバの白と空の青、葉の緑がよく映えていっそう心が躍る。森林浴を満喫だ。歩き始めて50分ほどで黒沢の出合に到着。立派な橋を渡ってしばし休憩。沢の水音がじつに心地がよい。
しばらく進むと十二曲り、ここからやや急登となる。衣服調整をしてゆっくりと進む。急登はつらいが、12分の4、12分の6などと標識があるので励まされる。笹が出現し、富士見平(富士山は見えない)あたりから空が開け、やや緩い傾斜となった。やがて左の視界が開けて緩やかな稜線をもつ火打山が見えてきた。隣は焼山か。景色に元気をもらってしばらく木道を歩くと遠くに三角屋根が。高谷池ヒュッテだ。ん?いやな雲が火打山にかかってきた。山頂の景色は大丈夫か?やや心配。ここまで危険個所はなく、標識もしっかりあるので道迷いの心配はない。秋空の楽しいハイキング。光岳とはえらい違いだ。楽しい。
宿で身を軽くしたら、いよいよ大湿原を抜けて火打に向かう。このあたりも木道がよく整備されているので歩きやすい。しばらくすると天狗ノ庭。見渡せばあたり一面の紅葉、紅葉、紅葉。あ~来てよかった。いつまでもこの場所に留まっていたい。風が心地よい。雷鳥に出会えなかった雷鳥平を過ぎれば木の階段、細い登山道を上っていく。来た道を振り返ると湿原がはるか下に。30分ほどで山頂に到着。ありゃ?景色が、、、ない。一面ガスの中だ。360度の大パノラマは明日の妙高までお預けとなった。記念写真を撮ってそうそうに下山開始。途中、歩きながら湿原が徐々に大きくなっていくさまが楽しめるので下山がいっそう楽しい。湿原と紅葉と空の有り様が息を飲むほど。あまりの美しさに写真に夢中になり転びそうになったほどだ。
高谷池ヒュッテに戻って時計を見たら14時過ぎたところ。早い到着は大歓迎。秋色に包まれた静かな山荘で各自持ち寄ったお酒とつまみで宴会が始まる。緊張感がほぐれた体にアルコールを流し込む至福の時間。外を見ると徐々に秋色が深く暗くなっていくのがわかる。隣を見たらHさんがテーブルに突っ伏して寝込んでいた。どうやら焼酎お湯割りがかなり効いたらしい。日が落ちて夕食時。宿自慢カレーとハヤシライス。セルフで皿に盛りつければまたまた宴会の続き。延々4時間ほど飲んで食べて、疲れて19時前には布団にもぐりこんだ。
【2日目】
ヘッデンをつけて5時出発。すぐ岩場で足元が危険ですがここは慎重に進みます。しばらく歩くと近くの山の上に朝日が赤くあたってきた。今日も天気はいいようです。黒沢池ヒュッテまではゆっくりとした下りが続き、紅葉を楽しみながら進みます。黒沢大倉分岐からが急登。ここでしっかりエネルギー補給をして妙高山頂を目指します。途中振り返ると遠くに雪をかぶった白馬連山が見えました。がんばって、がんばって1時間15分ほど、手を使って何度も岩を乗り越え、やっとの思いで妙高山北峰に到着。
さすがに人がいっぱいです。ここはゴールではありません。景色を楽しんだらすぐ近くに見えている妙高山山頂に移動。北峰より山頂のほうがやや高いようです。ここでザックをおろして20分ほど大パノラマを満喫しました。きのう登った火打山はもちろんのこと、白馬三山、鹿島槍、剱に立山、槍もよく見えます。そしてあの御嶽山。噴煙が風に吹かれて斜めにたなびいています。下山するまで被害の大きさは知る由もありませんでした。
いつまでも留まっていたい気持ちを抑え、温泉タイムを考えて後ろ髪をひかれる思いで下山を開始。鎖場もあるとのこと。ここからトップはJさんからSさんに交代。いきなりの岩場が続く危険個所をゆっくりと慎重に降りていきます。しばらく行くと切り立った大きな岩場に鎖とロープがある危険個所に到着。足場はステップが切られていますので岩場はかなり急ですがさほど恐怖は感じません。ここをやり過ごせばあとは危険個所はなし。降り切ったところからまた紅葉などを楽しむ余裕ができて、広さのある天狗堂で休憩し緊張感を解き放ちます。大谷ヒュッテ(無人小屋)で最後の休憩(トイレあり)を挟んで、林道、登山道を下ればゴールはもうすぐです。登山道を終わってスカイケーブルの乗り場を目指します。
しばらくはスキー場の斜面を下りますが、実はこの斜面がけっこうキツいのです。最後はスカイケーブルを降りて温泉施設へ歩いて移動。旅館「おかやま」、源泉かけ流しの内湯に浸かり疲れを洗い流します。たいへんいいお湯でした。露天風呂もあるようです。1時間ほどゆっくりし、バスで駅まで行くことを女将さんに話すと、ご主人が駅まで送ってくれるとのこと。感謝感激でした。ここの女将さん、旦那さんはジョークがうまい気さくなご夫婦。妙高山へ行った帰りは、旅館「おかやま」をごひいきによろしくお願いします。
★妙高赤倉温泉、源泉かけ流し 旅館「おかやま」★
新潟県妙高市田切218 電話0255-87-2056
http://www.okayamakan.jp/
妙高高原駅前の加藤そば屋。なんとも雰囲気のあるレトロ感たっぷりのお店を発見。出発時間の調整も兼ねて、そばとビールで乾杯。ここのそばは麺が太めで量多め、つゆ甘め。薬味はラッキョウ?と思いきや、アサツキの球根でしたね。そばの薬味としてはかなり珍しいのではないでしょうか。カリッとかじってそばをずずーっといただきます。大もりそばは、大どんぶりの茶碗に山盛りで出されます、これも珍しい。私はざるそばを2枚を食べましたが1枚でもよかったかも。いつものようにずずーと勢いよく吸い込むと100%むせますのでご注意を。
最後は長野駅から新幹線で帰途となりました。お疲れ様でした。
【反省】
深夜バスの乗り場は事前にちゃんと確認しましょう。くれぐれも時間厳守で。
前回(8月15~17日)光岳山行では最後の下山時に自力で降りられず、みなさんに迷惑をお掛けしたことを報告しました。今回は最初から、私、集合時間に遅れ、またまたご迷惑をお掛けしました。この場をお借りしてお詫びいたします。
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