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白毛門

場所:白毛門
目的:雪山登山
日程:2015年4月19日(日)
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天候:晴れ→あられ→雨
参加者:T [L・報告],R,E,Y
行程:6:50 土合駅 ~ 10:05 松ノ木沢の頭 ~ 11:20 白毛門頂上 ~ 12:05 松ノ木沢の頭 ~ 14:20 土合駅

昨年から始めた春の雪訓2日目別動隊.今年は白毛門である.この日のために10月に偵察に来た.山の形が実体験として頭に入っているのはやはり大切だ.細かいところは忘れていても勘が効く.もちろん1回歩いた程度では限界があるが.今年は融雪が速く雪の量が心配.調べると先週の記録が見つかって途中までは夏道になっている模様.1週間でどこまで融雪がすすんだだろうか.

天気予報によると午後は天気が崩れるようである.それほど朝早く出発しなくてもよいかな,と考えていたが少しだけ早めることにした.5:45 頃起床し,朝食をすませ出発準備.予定より少し遅れ 6:50 に土合駅を出発する.白毛門の駐車場から登山口先まで雪がある.夏道はいったん右側にそれてから尾根にのるが冬はみな直登するようだ.無数の踏み後がありどこをあるけばよいか少し戸惑う.まぁけっこうあるじゃないか,とおもっていたが尾根に乗ると雪がなくなる.しばらくまったく雪のない夏道である.ここは急登で有名.でも,偵察のとき言うほど大したことなかったので気は楽だ.しかし雪がまったくない.なんだよこれじゃぁ,なんのために来たのか分からないじゃん.何度も心の中でつぶやきながら尾根道を一直線にすすんでいく.登山道には花がきれいに咲いている箇所があり R, E, Y で盛り上がる.ときどき立ち止まり写真撮影.雪のかわりに花が目的になりつつある.ところどころ残雪が出てきて,しだいにそれが切れなくなる.いつアイゼン付けようか,悩む.そのうちストックが落ちているのを発見する.忘れ物かな?でも,よく見るともう一本.そして滑ったような跡.その跡を追うと,木が立っている.昨日,雪訓からの帰り際,救急車がヘリポートスペースに入っていくのをみた.そしてその後,ヘリがしばらく白毛門の上空を旋回していたのである.滑落事故でもあったのだろう.そしておそらくこれは前日のその滑落のあとなのだ.まだ樹林帯だが,この部分だけ少し開けていて,滑ると下の立木まで結構な距離がある.おそらくアイゼンを外して下山していて誤って滑落したのだろう.そして立木に衝突したのだろう.不思議なのはトレースから滑落した跡が外れている点である.もしかすると休憩中であったかもしれない.我々も少しあがって安全なところでアイゼンを付けることにした.

その後も雪がなくなったり出てきたりを繰り返し,次第に木がなくなり視界が開けてくる.樹林帯を抜けたようだ.かなりの急登.ちょっと Y がバテ気味.ペースを落とす.Y は前日の雪訓でもあまり調子が良くなさそうだった.今日もあまり良くないのかもしれない.足取りもあまりよくない.キックステップで急登を登り切ると松ノ木沢の頭に到着.無線機で K と連絡をとる.K とは定期的に交信し雪訓組と情報交換をしあった.松ノ木沢の頭から山頂方面をみると,大きく雪面が切れている箇所もあり,なかなか難しそう.緊張する.Y はここで待つと言うので了承し,3人で山頂アタックを行うことにする.山頂方面を観察していると直下の急登のルートを上れず別ルートを探したりしているようにみえるパーティもいる.どのくらいの斜度か行ってみないとわからない.行けなさそうだったら引き返してくれば良い.山頂にむけて出発する.ときどき谷川岳の方向から轟音が聞こえる.雪崩だ.おそらく一の倉沢.自分は目撃できなかったが E が確か見たといった.白毛門もところどころ大きく割れているところや雪庇に筋が入っているところなど危険箇所がいっぱい.雪庇の亀裂が入っている向こう側にもトレースがついていたりもして,あれはいつ通ったんだろうか.信じられない.

慎重に歩くルートを選び,時にはトレースよりさらに内側にラインを取る.より安全なラインを常に意識して歩く.そして山頂直下の急登の下まで到着.かなりの斜度だが,ダガーポジションで問題無く上り下りできそうである.先行パーティが行くのを待って我々も登る.無事登り切ると風があり,脱いでいたアウターを着る.少し歩くと地面から雪がなくなり岩と土になる.アイゼンを履いているので鎖場を一歩一歩慎重に抜け,11:20 山頂に到着.記念撮影をしてしばらく山頂を堪能.そのうちあられが降ってきたので急いで帰ることにする.下りはところどころ走るように下り 12:00 に松ノ木沢の頭まで戻る.戻る途中,あられは雨に変わっていた.休憩後 Y と合流し,下山.行きにつぼみだった群生している花が開いている場所がありみんなで感動.順調に高度を下げるが Y の足取りはやはりいまいちなのでアイゼンを脱ぐタイミングが難しい.ストックが残置されていた場所まで到達.ストックは誰かが回収したのか帰りにはなかった.結構下まで結局アイゼンを履いていた.14:20 土合駅に戻る.じつは順調に下山できたら4人でさっさと帰ろうとしていたのだが雪訓組は雨で土合駅に戻っていて,みんなで出迎えてくれた.ありがとうございます.最後は駅で全員で記念撮影.おつかれさまでした.

序盤の雪のなさっぷりでつまらない登山になってしまうおそれがありましたが,ラッセルになる季節とはまた違うであろう難しさに出会えて収穫のある楽しい残雪登山になりました.でもやはりラッセルしに2月とか3月上旬ににこなければならないなぁ.来年はまた天神尾根から谷川岳往復を計画しています.西黒尾根もいいかもしれない.
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