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奥多摩耐虫訓練山行~タワ尾根トヤド尾根

日程  :2008年7月5日(土)~6日(日)
参加者:6名

7/5 川乗橋9:55ー笙之岩山12:15ー蕎麦粒山13:50ー一杯水避難小屋15:10
7/6 避難小屋5:20ー三ツドッケ(天目山)5:40ー酉谷山8:10ータワ尾根口9:05ーウトウノ頭10:00ー鍾乳洞12:10
1日目…奥多摩駅9:30発のバスで川乗橋バス停へ。林道を少し行くと左手に笙の岩山へ向かう登山口がある。確かに分かりにくいが、道はしっかりしている。この登山道は、何とアルプス灯会が総力を挙げて取材した東京都の山の蕎麦粒山編に載っている。灯会員としては先輩方の大変なご苦労を感じながら辿ってみたいコースである。
とにかく暑い。急登を上り始めた途端に大汗が噴出す。自然に休憩間隔は短めになる。こまめに水分補給をしないとこんな暑い日に低山は登れない。
 笙の岩山は気持ちのいい山頂で、そこからトヤド尾根は少しなだらかになり、急登の末が蕎麦粒山山頂。さあ休憩と、足を止めた途端、全員ブヨの大群に襲われる。最初ハエならいいかと甘く見ていたが、そのうち図に乗った奴がチクチクと刺しに来る。かなり攻撃的な連中。皆のリュックや頭の上に蚊柱のように虫がたかっていて、慌てて山頂から逃げ出す。
 長沢背陵はアップダウンも少なく、きれいに刈り込まれた気持ちの良い道である。「でも皆歩いてるんだよね。どうして地元の人はこんないい道走らないんだろう?」と、トレイルランナーがいぶかしがっていたが、すれ違う人が皆走ってる長沢背稜っていうのも慌しい感じがする。
低山といえど1500mを越すと風は涼しく、気持が良い…と雷がゴロゴロ。げげげ…枯れてるかと心配した一杯水の水場で冷たい水を補給し、避難小屋に急ぐ。
 別コースで来た1名とも合流し、ここからが今回のテーマ、ビバーク訓練だったが、到着して足を止めた途端にブヨの大群から逃げるために小屋に飛び込む。雷は遠ざかったが、この状況はまずい。外でシュラフカバーから顔を出してのんびり星を眺めていれば、一晩中ブヨの餌食になる。リーダーの賢明な判断の末、小屋組とツェルト組に分かれる。訓練と称して家族の許可を貰ったメンバーも複数いたのだが、翌日イチゴ顔で出勤は避けなければならない。非常に残念だが、やむをえないといえよう。
 2日目…三ツドッケの二峰(三峰目はすこしはずれている)から晴天の奥多摩を眺め、長沢背稜へ降りる。無名なピークをいくつか踏査したが結局どこも大したことなく、つまり時間のロス(すみません)。
酉谷山分岐から見える避難小屋は新しそうだが、土砂崩れで使用禁止らしい。水場は未確認。山頂は黒ドッケという名のイメージに反し、明るくとても気持ちが良…かったのは3分間。あまりの虫攻撃に、これ以上の滞在は修行に近い、とさっさと出発。三ツドッケと同様、ここも山頂から直接長沢背稜に下る良い道があった。
 タワ尾根の取り付きは赤い看板が2つ並び、藪漕ぎ大臣の指示で問題なくクリア。大臣は新しくつけられていたピンクのテープを見て「迷うから楽しいのに」とかなりご不満な様子だったが、奥多摩警察としては聞き捨てならない意見だろう。行方不明のおじさんおばさんを探すよりはテープでも付けてもらった方が有難いに決まっている。
 山の中に続くぴかぴかのモノレールのレール、作業のおじさんが通りかかって乗ってかない?と誘ってくれるのを心待ちに歩いたが、レールは途中で右にそれて消えていった。
 大岩が現れ、急登を巻いて登り、岩の上の踏み跡を辿るとついに憧れのウトウの頭。アタマと呼ぶのかカシラと呼ぶのか疑問だったが、とにかく山頂には手彫りの鳥の頭の絵があった。ウトウってどんな鳥?と聞くとリーダーが「鵜と鵜」ではないか、と言う。つまり2匹の鵜ってこと?そんな変な名前があっていいものだろうか?
 ここからは幅広い気持ちのいい道で、ずんずん降りていくが、これが取り返しの付かないミスを呼ぶ。スズ坂の丸というピークまでは確かに通過を確認したのだが、突然道が二手に分かれる。リーダーが高度計が1100を切っている、と怪訝な顔。え?ここが迷いやすいと藪漕ぎ隊長が言っていた作業道と一石山の分岐?つまり我々がブヨのせいで撮り損ねていた集合写真最後の候補地、金袋山は通り過ぎていたのだ。藪大臣が「なるほど、いつもここで間違えるのは金袋山をはずしていたからだ。そういえば行きに必ず通る金袋山を帰りに通ったことがない…」さすが、謎のタワ尾根。(私が今回タワ尾根に来たかったのは訳がある。以前何の気なしに登りかけ、霧の中で下り道を散々迷った経験があり、その時から不思議な尾根だと思っていたのだ…結局地図が読めない私にはどこも謎だらけだが)
 ジグザグの下山道から鍾乳洞の正面に出た。どっと押し寄せる熱気、やっぱり山は涼しかったね、と長沢背陵の風を一瞬思うが、ブヨのトラウマに、夏の奥多摩はもういいや、と皆同意する。刺された跡はその後の風呂とビールで痒みを激増し、風呂で聞いた「今年の奥多摩はブヨの異常発生で、雲取もすごかった」という話に納得。最後に電車で別れたとき藪大臣は目の上がボクサー風に腫れていて、リーダーは足首を掻いていた。かくいう私も記録を書きつつポリポリ。ビバークは虫のない時期がお勧め。
(ただし、虫がいなければトヤド尾根、タワ尾根は藪大臣が長沢背稜へ上がる1番目2番目に良い尾根だ、という言葉通り、とても素敵な尾根でした。まだの人、是非歩いてみて下さい。)

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