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城山&甲府幕岩

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日程:2015年5月23~24日
場所:23日/城山、24日/甲府幕岩
目的:岩
天候:23日/晴れ・曇り,24日/晴れ・曇り
参加者(略称):TM (A) [L・報告],TR (B)
行程(西南カンテ):取り付き 8:50 ~12:45 終了 ~ 13:13 城山山頂 ~ 13:45 取り付き
使用ギア(西南カンテ):すべてしっかりとしたハンガーボルトあるいは残置ハーケンが適宜ありカムなどは不要。長めのピッチがあるのでヌンチャク二人で10本は持ちたい。

<はじめに>
どこか残雪バリエーションルートに行こうって錦糸町のジムで一緒に練習している他会の人と盛り上がっていたのだが、だんだん行けるか怪しくなって、場所も決まらず時間がすぎて結局じゃあもうシーズンインしている小川山のマルチ登りに行こうか、ということになった。しかし廻り目平はこの週末でイベントをやるようで電話で確認したらキャンプサイトは全部貸し切り。500人参加の想定とかで、場所を変更することにした。マルチ他にどこかいいところないかなと百岩 (*1) を見ていたが、伊豆の城山(じょうやま)が目に入る。前から気にはなっていたクライミングエリアであるがまだ行ったことがない。いくつかマルチピッチのルートがあるようだ。「西南カンテ」というのが 5.9 ということで、調べてみるとゲレンデだけどバリエーション初級っぽい雰囲気でなかなかおもしろそう。ピッチ数も 6 ピッチと十分。アプローチ含めまったく初めてのこれに挑戦してみることにした。クラックも登りたくてここなら二日目は近くの城ヶ崎に移動できる。しかし天気予報は日曜日は崩れる模様。午前中だけでもと思ったが直前の天気予報で判断することにして、悪ければ日帰りに変更することにした。他会の人は結局ドタキャン。

<一日目:城山>
5:50 新宿集合。大きな渋滞に巻き込まれることなく順調に走り 8:00 城山登山道入り口に到着。城山の南には城山(しろやま)という漢字表記で同じ山があるので注意。登山口には6、7台、車をおけるスペースがある。すでに2台止まっている。登山道入り口からの道案内はしっかりしていて途中、標識があり「ロッククライミングルート」の案内通りにいけば15分で南壁に到着。目の前に巨大な岩盤が広がる。アプローチは良い。2パーティほど先客がいたが、伊豆はもうシーズンオフなのでがらがら。でもこの日はそれほど暑くなく、クライミング日和だった。西南カンテは取り付きまでスラブルートを1つ登らないといけない。ちょうど小川山のガマルートのような感じだが、ガマとは違い、この実質1ピッチ目を巻くことはできない(後で誰かに聞いたらできるらしいと言われた)。最低グレードは 5.8 の「ホームボーイ」か「とんとん拍子」。先行パーティも西南カンテに行くようだ。見ているとなかなか難しそうである。一番簡単そうな「ホームボーイ」5.8 を登ることにする。しかし朝一で初めての岩場。スラブが怖い怖い。どうも間違えたようでやたら難しい。しかもザック背負っているのでなおさら難しく感じる。途中テンション+A0して登り、目の前にある終了点でピッチを切る。あー怖かった。これは先が思いやられる。あとで確認すると「グラシアス」5.9+ を登っていたようだ。スラブ苦手な自分にとって難しいはずである。初めていく人はまず1、2本、普通に登ってアップしておくことをおすすめします。

取り付きへのバンドまでもう少し距離があって登る必要があるので、セカンドで登ってきた B にそのままリードしてもらう。通常は一気にバンドまで上がった方がもちろんいいだろう。バンドから左奥にトラバースするのだが、少し危険なのでビレイしてもらいながら A が安全地帯までリードで移動。そこからコンテ状態で少し歩く。踏み跡をしばらくたどっていくとカンテ状の大きな岩が現れる。これが本当の1ピッチ目。百岩だと 5.7 あるいは III となっている。見た感じホールドもしっかりありそうだったので B にまずはリードで行ってもらう。さくさく順調に登り見えなくなる。適当にピッチきってね、と声をかける。自分はセカンドで上がる。調べるとそのままカンテをいくのではなく 2P 目から少し右に移動するようである。しかし後で聞いた話ではやはりカンテをそのまま行くのが正式のようだ。事前に調べたとき、カンテにはボルトが見当たらなかったので横に少し移動とあって、我々もその通りにした。もう少し調べれば良かったのかもしれないが、あんま調べ過ぎちゃうとつまらなくなってしまうし。うーむ。このトラバーズは A がリードして、いったんピッチを切る。次,A が再びリードで登る。2P 目 5.7 かな。このピッチ、ヌンチャクが実は足りなかった。4本ずつ持ってきて、1本予備でキープしてもらっていたので手元に7本あったのだが足りず。。一個支点用の予備に持っていたアルパインヌンチャクで、終了点が見えていたのでもう1個はランナウトしてそこでピッチを切る。次は B がリード。終了点はスタート地点からは見えない。順調に登り岩陰に入ってブッシュを左に移動する。ダブルロープが交差する。クリップの順番がよくなかったが、まぁこれは仕方が無い。しばらくして登れの合図。セカンドであがると立木で支点をつくってビレイしていた。そこから見上げると弱オーバーハングでどうやら最終ピッチのようである。順番に A がリード。5.9 かな。このオーバーハング。適度にピンはあるが荷物があるので実際は 5.8 程度かも。ホールドもガバがいっぱいあるので焦らなければ問題なし。無事登り切る。尾根に出てここがルートの終了点のようだ。立木で支点を作る。最後のビレイ。B はオーバーハングが無理だったようで横にトラバースすると声が聞こえる。ビレイ点を奥の立木に作ってしまったので終了点からは見えない。もうちょっと手前の立木でやればよかった。しばらくすると登ってきた。無事登り切って終了。初めてきた岩場のマルチピッチルートだったのでそれほど長くはないけどそこそこの充実感。なかなか楽しかった。そのまま尾根伝いに登ると一般道に出る。せっかくなので荷物を残置してここから城山頂上にいく。頂上からは展望がそこそこ楽しめる。富士山も見える。ただアルパインと違い、標高は低く市街地が近い。自然が展望できるのではなく街が一望できる感じ。しばらく休憩した後、登山道を下山し,もとの岩場にもどる。まだ時間はあるし、たいして疲労もしていないのでスラブのトレーニングをすることに。B とわーわー言いながら本当の「ホームボーイ」を見つけのぼる。怖い怖い言いながら登る。OS。うむ。やはり苦手で難しく感じるがホールドはそこそこある。5.8 だよ、これ。トップロープは張るの面倒なので、そのまま上で B をビレイ。懸垂で降りる。つぎ、もう一方の 5.8 の「とんとん拍子」を登る。うーん、だいぶなれてきたからかさくさく登る。低グレードだけど2本苦手なスラブをじっくり登ってまぁ満足。明日もあるので今日は終わることにした。

修善寺温泉が近くで筥湯(はこゆ)というところが 350 円ということで行く。石鹸シャンプーないので注意(有料)。洗い場もちょこっと。湯船の横で体洗って湯船のお湯で体を流すようなワイルド系。掛け流しという情報を得て行ったが、ぜんぜんそんなことなかった。塩素くさい。がっかりだったが、まぁやすかったのでよし。修善寺は小洒落ていたのでなんでだろうと思ったが有名な観光地だった。ぜんぜんしらなかった。だいたい「しゅうぜんじ」と読んでいたし。 orz さて、明日の天気予報、城ヶ崎は雨マークがついている。近場でよさげなところを探す。今日帰ってもいいよと言われるが、いや貴重な週末がもったいない。探すと甲府幕岩が1日晴れマークついている。ちょっと距離あるけど、いってみることに。途中魚を食べようということになって沼津にでて夕飯で食し、ひたすら北上。道路は怖いくらいにがらがら。カーナビに任せっきりにしていたが国道 139 で富士山の西側を北上する。道は高速道路みたいで快適。何時だか覚えていないが確か 21:00 すぎくらいに道の駅とよとみに到着し、ここで車中泊。

<二日目: 甲府幕岩>
6:00 起床。昨日の予報が信じられないが再び確認するも晴れ。7:00 すぎに「道の駅とよとみ」を出発。8:30 頃甲府幕岩の駐車場に到着。昨日の疲労が残っているのでのんびり登ることにした。雨予報のせいか全体的にはすいていた。暑くもなく寒くもないクライミングに最適な天気。5 本全部リードで登って 15:00 前に終了。早めに終わったのに渋滞ひどくて新宿 18:40 頃解散だったかな。以下 A の登攀記録。毎度のことですがオンサイト (OS) 狙いの方は読まないように。昔は OS にこだわっていなかったけど、フリークライマーならやはりこだわるべきだと思って最近は OS トライを大事に考えるようになった。OS トライは一生に一回しかない貴重なモノです。

1.「ナベちゃん」 5.8 RP. とりあえずの1本目として最適。ただ朝一はみんなこれでアップするので混みますね。1組順番待ち。昨日の疲労感を感じつつも危なげなく RP。RP っていってもほとんど覚えていない。そしてすでに忘れかけていて印象にのこらないルート。太めのクラックが2本走っていてどこでも登ってい良いそうだ。がばがば。

2.「ペンタゴン」 5.9 RP. 2本目としてイエローマウンテンを登ろうとしたら先ほどのペアが登っていて時間がかかりそうだったのでこっちを先に。これは前回 RP したのをはっきり覚えていた。最上部は左からが正解?右からいってまた意味なく難しくしてしまった。赤字で 10a って書いてあって,当初は 10a だったっぽい。が確実に 5.9。

3.「モカ」 5.8 OS.クラックやりたかったのでクラックに挑戦。甲府幕岩で数少ないクラックルートの1つ。5.8 といいつつ結構わるい。クラックは久しぶりだったので単にその所為かもしれない。見た目一部フィンガー以下のサイズになっていてナッツを使った。左右にところどころホールドがあり、ずっとジャミングする必要はない。しかしあまり素直なクラックではなくテーピングを忘れたせいで素手で登って手がかなり痛い。が、やはりクラックは楽しい。自由を感じる。フィンガーサイズかと思ったがフィンガージャムは一度も使わなかった。全部ハンドジャム。比較的短め。使用ギア:DMMドラゴンカム #1、#2、BD ナッツ #5、エイリアン 黄、灰。

4.「バルタン」 5.9 OS. よく考えたら 5.9 のクラックリードははじめて。前回の城ヶ崎は全部 5.8 以下。無事オンサイトできた。モカより素直で典型的なクラックルート。ムーブも難しくない。レストポイントも多い。ただ、長いのでそれが 5.9 である所以か。モカでパワーをだいぶ使ってしまって結構きつかった。上部までいくと一気に簡単になって高度感を楽しめる余裕が生まれる。百岩で★ついてないけど、好ルートだと思う。長いわりに結局5個しかカムを使わなかったが降りてみると結構ランナウトしている。カムのサイズの見極めがまだまだへたっぴなので、先を急いでしまった。少し反省。使用ギア:DMMドラゴンカム #1, #2 x 2、エイリアン 灰、赤。

5.「イエローマウンテン」 5.9 RP. 本当は E さんオススメの「森の唄 5.10a」 に挑戦したかったが、またしてもさっき先行されて順番待ちしたときと同じ人が取り付いている。クラックで精神力をちょっと使い果たしたので弱気になり 5.10a はまた次回でいいや、もう帰ろうかと思っていたところ、さっきあきらめたここが空いていたので挑戦。1段上がったあとの次の一手が核心か。B は難しさを特に感じなかったといったが、自分にはちょっと相性悪いのか難しく感じた。途中、レイバック多用しちゃったけどいいのかな?前回最後の最後に1テンでリードしてトップロープ張ったのを覚えている。今回は無事 RP。

<まとめ>
出発前は 5.10b まで行きたいと思ってたけど結局 5.9 止まり。しょぼーんとしています。というかこんなんでクライミングやってますなんて言えるんだろうか、とか B と盛り上がり。やはりもっと高いグレードを登れるようになりたい。ちょっと本気で縦走は封印して岩に集中することを考え中。高グレード追求は多分今しかできない。縦走はいつでもできるよ。
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