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北アルプス縦走(燕山荘~大天井岳~常念小屋)

日程  :2009年9月10日(木)~13日(日)
参加者:2名
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9月10日(木)9:00発特急あずさ35号にて23:55松本入り、24:00ホテルニューステーションにて仮眠。
Sは仕事が終わらず10分前にホームにかけこみ、Oさんと無事に落ちあい乗り込む。電車とホテルでぐっすり熟睡。

9月11日(金)晴れ
7:40中房温泉~第一ベンチ8:15~第二ベンチ8:48~富士見ベンチ10:05~合戦小屋10:40-10:55~燕山荘11:50-12:35~大天荘15:30~大天井岳18:00~大天荘(泊)
松本から始発の電車で穂高へ。
Oさんが南安タクシーの乗り合いバスを予約しておいて下さったのだが、手配されたのは普通のタクシー。
人数が少ない時には通常のタクシーのこともあるとのことなので、とくに疑いもせずそのまま乗車するが、メーターは倒れてるし、
あれ??となって運転手のお兄さんに聞いてみると、通常のタクシーで予約が入っているとのこと。
なんとか事情を説明し、乗り合いバスの料金でいいと言ってくれましたが、その差額はお兄さんの自腹になってしまうようで…
差額はこちらがお支払いすると言っても、お兄さんは(若干キレながら)頑としてお金を受け取らないので、
仕方なく乗り合いバスの料金で中房温泉にて下車。お兄さんごめんなさい(>_<)
気を取り直して中房温泉から入山。私の人生初北アルプスの1ページがいよいよ記されます。
とってもいい天気で、道も急ですが確かに歩きやすい。ベンチごとに規則正しく休憩を取って合戦小屋へ。
合戦小屋には名物のスイカがあるとは知っていたのですが特別食べたいとは思っていなかったS。実物を見た瞬間、喉が鳴りました。「お、美味しそう…!」
Oさんと半分こしてもらいました。この天気、この景色、そしてこのスイカ!カーボンフットプリントがどうのとか言ってられません。
その後のハイライト、合戦尾根が私的にかなりしんどく、一瞬「燕山荘にすらたどり着けないかも」というくらい息があがってしまいました。
周りは花崗岩の白い岩肌とくっきりとした青空のコントラストが美しいはずなのに、とてもとてもそんなものに目をくれている余裕が有りません。
まあでもなんとか燕山荘に到着。Oさんご心配かけて済みません。
ふらふらになりつつベンチで死んだように座り込み、Oさんの暖かいカフェオレを頂き、しばらく(結構)したら無事に元気を取り戻せました。
ここで、やっと…周りの景色を見る余裕が!「う、うわあー、ここ、どこ?え?燕山荘?…あれ?あれが槍?槍ってあの槍?」一気にテンションが最高潮。
あまりの美しさに、早く縦走というものを満喫したいというはやる心を抑えられず、燕山頂は踏まずに大天井岳を目指すことに。
ここからの道は本当に美しく、まさに表銀座。右手に槍、左手にコマクサ、頭上に青空。天国って本当にあったのね。
そして、大天荘着。荷物を置いて日没目指し大天井岳へ。この頃もう既に山頂の天気はガスっていたのですが、日没のまさにその瞬間ガスが晴れ、槍が姿を現しました。
これにはもう、鳥肌を立たせるしかありません。
大天荘に戻り、大塚さんの作ってくれたごぼう汁を食べ、身も心もほかほかになった所で、あのヘリコプターの事故のニュース…。天気予報もあまり良くないようです。
ちょっと悲しくなりながら20:00就寝。

9月12日(土)暴風雨
大天荘5:25~常念小屋7:35(停滞)
4:00、雨音で目が覚める。
朝ご飯を食べながらまず常念小屋まで行き、その後常念岳を超えるかどうかは底で判断しようとのことで出発する。
雨、風が次第に強くなり、稜線ではよろけてしまう。
どんどん進む中、なんだか前にころころと転がるように逃げる生き物が…ライチョウだ!!
憧れの鳥ライチョウに導かれるように、コースタイムの3時間の所を2時間10分で常念小屋に到着。
今日これ以上進むのは危険だと判断し、ここで停滞することにする。
風雨はさらに強くなり、逃げるように小屋にたどり着く登山客であっという間に小屋はいっぱいになった。
それからは、寝て、おかし食べて、おしゃべりして、御飯食べて、おしゃべりして、寝ました。
どうやら明日の天気は晴れみたい。明日うまく行けば、蝶まで行けるかも。でも天気が悪くてダメなら常念岳を越えて三つ又から下山、それもダメならここから下山ということを
確認して19:30就寝。

9月13日(日)暴風、晴れ
常念小屋6:45~ヒエ平9:40
3:30、起床。うーん、雨風共にあまり変わっていない。
天気予報ではいつの間にか二つ玉低気圧になっている…これじゃあ風はすぐにはやまなさそう。
雨はじき止んだが、風は全く衰えず、あまりの風の強さに常念岳を登り始めるが帰ってくるパーティー多数。
朝ご飯を食べて、三つ又から下山するべく常念岳を目指すが、20メートルくらい歩いた所でSが「ご免なさいもう無理です…」
予定を変更し、7時までに風が少しでも収まりそうなら空荷で常念岳を目指し、風が止まなさそうなら一の沢に下山ということにする。
が、天気は本当にに良いのだが風は全く変わりそうになく…悲しいが、この天気を背に下山することに。
下山すると決まったらあっという間、最高の天気の中沢沿いの道をがんがん下って、9:40ヒエ平着。
途中 常念小屋で知り合った女性2人と一緒に一緒にタクシーに乗り、ホリデー湯で汗を流し、11:27の松本行きに乗車。

うらうらとしたお昼間の車窓から見えた北アルプスは、憎たらしいほど写真のように美しい。でもちょっと前までなら、
あの稜線を抜ける風の鋭さ、かじかむ指先、ライチョウを追いかけるようにあの暴風雨の中を走った足の感触、
何一つ知らずに「きれいだなあ」と思い続けていたと思う。
勿論きれいで、楽しくて、最高に気持ちいいのが山歩きの素敵なところ。
でも、そうではない面も、今回ほんの少しだけ、本当にちょこっとだけだけど、垣間見ることが出来た気がしている。
今回最終目的地を踏むことは出来なかったけれど、また来よう、そう思って松本駅を後にした。

最後に、こんなヒヨッコ以下の新参の、初めての縦走にお付き合いくださったOさん。
どれだけ歩けるかも謎なこんな私を北アルプスに連れて行って下さって、きっと私以上にどきどきしていたかも知れません…(汗)
Oさんの励ましやアドバイスが無ければ、多分燕山荘まで行けなかったでしょう。
本当に本当に、楽しい山歩きを有り難うございました。
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